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目標、施策の進捗確認をしよう
進捗を確認するには、チーム全体の活動をデータ化し、予定に対する実績を確認する必要があります。 この際に週単位や月単位といった累積値の推移が分かるようにすることで状況把握が行いやすくなります。 設定した目標・アクション・KPIの進捗確認をした後は、未来を予測します。 このままのペースで進めた場合に目標が達成できるかどうかを予測し、達成が難しいと思われる場合は、アクションを修正しましょう。 現在の数値を正しく把握するとともに、「このまま進めたらどうなるか」を予測することが大切です。 実績の可視化のポイント 測定手法については、何らかのシステムから日々の行動のデータを抽出し可視化できると現状把握が非常に楽になりますが、 システム等でのデータ抽出ができない場合は工夫が必要です。 例えば、WBSや業務一覧から進捗を把握する場合は、それぞれのタスクの完了条件を明確にした上で、 ステータス変更をすることで、進捗率を見ることができます。 変更するルール(毎日定時時間を設けて更新する、変更する人を決めるなど)を定めておくと、現状把握を行いやすくなります。 チーム全体の進捗を見るためには、各メンバーの期間中の活動の可視化が必要な場合もあります。 各メンバーは日や週単位で自分自身のパフォーマンス入力を欠かさずに行いましょう。 例えば、管理システムや管理表などに数値などの実施結果を入力する、WBSのステータスを変更する、稼働工数を入力する、などです。 とにもかくにも、実績数値を可視化することが進捗把握の基本となります。 進捗と状況の共有のポイント 予定と実績の進捗はただ管理者が把握するだけでなく、関係者、チーム内双方に定期的に報告、共有しましょう。 これは正確な進捗管理と同じく、あるいはそれ以上に大切なことです。 関係者に定期的に報告することで、状況や背景が変化し目標そのものを変更しなければいけない場合に早期にそれをキャッチアップすることができますし、 進捗の改善に周りの協力が必要な場合などにその協力を取り付けやすくなります。 チーム内への共有も非常に大事です。どれだけ良い目標を設定し、チーム内のコミットメントを高めたとしても、その進捗が分からなければ、 自分の仕事が何に繋がっているかの実感が薄くなり、コミットメントは弱まります。 それどころか、何のために仕事をしているのかが分からずモチベーションが低下してしまうことで、管理層への不信感に繋がります。 よく、「状況が悪いので共有を見送っている」「不明確な情報もあるので、共有ができない」といったシーンを見ますが、これは全く逆です。 きちんと目標設定ができていれば、悪い状況に関してもチーム全員で改善について検討し、 より良い改善案を出すことができますし、「悪いことでも共有してくれた」という信頼感が更にコミットメントを高めます。 また、不明確な情報であっても「不明確である」ということをきちんと前提として伝えさえすれば、 誤解などを招くことは少なく、むしろ仮説をベースに早い段階からチーム全体でアクションを考えることができます。
目標を達成するためにコントロールするべきQCDSとは?
〈目次〉 QCDSとは QCDSの設定 QCDSの調整 関連資料 1. QCDSとは QCDSとは、目標を実現する上での前提条件のような性質を持つものであり、 目標を達成するためにチームでコントロールすべき重要な指標です。 ここでは、QCDSの整理の順番、優先順位のつけ方などQCDSの基礎を説明します。QCDSは、目標を達成する為にチームでコントロールすべき主要指標の頭文字を取った略語です。 関係者との共通認識は取るためには、QCDSの観点を踏まえ、高い解像度の目標地点を定めて具体的な計画を作成していきましょう。 ┃ Q Quality 品質基準 Qはクオリティー、品質の基準のことです。 品質基準の設定には二つパターンがあります。 パターン① 目標とは別の品質的な付帯要件がある場合は、それを設定するパターンです。 例: 業務の処理件数が月に1000件目標で、品質基準が処理の不備率は5%以下に抑えることという場合、 「不備率5% 未満」というのが、仕事の質に対する付帯要件です。 不備率が多いことは仕事の質が低いことになるので、あらかじめ要件として設定されていることがあります。 Point 質に対する期待は、顧客の頭の中には当然のこととして存在し、あえて言葉で伝えられない場合もあります。 そのため「何かしらの条件はありますか?」とこちらから 確認するようにしましょう。 パターン② 目標や、KPIをそのままQ(クオリティー)として設定するパターンです。 特に、質に対しての追加要件が無い場合は、目標やKPIをそのまま「Q」として設定しても構いません。 ┃ C Cost 予算/コスト Cはコスト、予算のことです。 予算は絶対に変えられない場合もあれば、状況によって変更が認められる場合もあります。 チームの取り巻く環境において、どの程度変更の余地があるのかを確認しておきましょう。 Point また自チームが活動する工数も、人件費というコストであり、管理されなければいけないものです。 納期が遅れる場合は、その分の人件費がかかることが多いです。 自チームが主導となって、コストをコントロールできるかどうかは別としても、工数はコストである、という認識をもつことが大切です。 ┃ D Delivery 期日/納期 Dはデリバリー、期日、納期のことです。 納期は以下二つのパターンがあります。 パターン① サイトリニューアルのような、いつまでに完了するか全体のスケジュール期日 パターン② 「PC交換対応」のような、何年かに一回定期的に繰り返し対応が必要な時の 1回1回の完了締め切り ┃ S Scope 業務範囲 Sはスコープ、業務範囲のことです。 業務の対象範囲については、コストや納期に比べて曖昧になることが多いですが、曖昧であるがゆえに、 あとから想定外に工数が増えるといったこともあるので、しっかり確認する必要があります。 例① サイトリニューアルの場合は、追加機能の範囲などがスコープにあたります。 例② 「PCの交換対応」のような業務の場合は、「交換対象は3年以上利用が条件」といった、条件がスコープにあたります。 Point 特に例②のような、長年継続している業務の場合は、少しずつ範囲が広がっていき、 知らないうちに工数が膨れ上がっているということもあります。 その場合は、業務はどこまでを対象とするか、改めて明確にすることが大切です。 チームの業務範囲(やるべきこと)を洗い出すためには「業務一覧」や「WBS」を活用しましょう。 2. QCDSの設定 全てのQCDS条件が関係者側であらかじめ決まっている場合は、その条件を漏れなく確認するようにしましょう。 しかし多くのケースでは、一部の条件しか決まっていません。 「例えば納期、予算は明確だが、品質、範囲は不明」といった一部条件は決まっているが、その他の条件は流動的で決まっていないことも多くあります。 その場合は、自分たちで変更可能な条件下で実現可能なプランを検討し、提案をしていきましょう。 もしすべての条件を自チーム主導で決めていけるのであれば、以下の順番でQCDSを設定します。 実施順 項目 内容 1 Quality 目標を仮決めする 2 Scope やるべきことに対する想定作業量を見積もる 3 Delivery 想定スケジュールに落とし込む 4 Cost 概算工数、想定人員数、ファシリティ費用などを見積もる 5 Quality 目標、KPIを満たすために十分であるかを確認する 3.QCDSの調整 Q、C、D、Sは、互いにトレードオフの関係にあります。 ・品質を高めようと思えば、コストが上がる ・コストを下げるためには、品質を低くするか、範囲を狭める ・今のままだと品質目標基準に到達できないが、納期を遅らせることで到達可能となる などです。 全ての要件が達成できればそれに越したことはありませんが、現実的には想定通りに物事が進まず、 QCDSいずれかの条件が満たせなくなる場合も多くあります。 そのような場合に備え、何が優先されるかをあらかじめ確認していくことが重要になります。 優先順位は、組織や状況によって異なります。 予算は絶対に変更できない、という場合もあれば、株式上場や企業合併など、 対外的にも重要なイベントに関係する場合は納期が絶対となります。 この優先順位はその時の責任者の意向によって異なることもありますので、顧客のニーズや意向を踏まえて必ず事前に確認しておきましょう。 トレードオフスライダー 関係者間で、何を優先させるのかを定めておきます。 チームで業務を遂行する際の重要項目に優先順位をつけ、何を守り、何を捨てるかを、見える化したものです。 あらかじめ、どれを最優先とするのか、すり合わせをしておきましょう 4. 関連資料 ▶▶【🎥動画】目標設定を「苦手なもの」から「働きやすくする手段」に変える方法はこちら ▶▶【📝記事】目標設定を設定するコツ はこちら ▶▶【📝記事】計画の見直しをするには? はこちら
目標振り返り
目標に対する振り返りは、結果だけでなく活動中の出来事も併せて振り返る事で、効果的な振り返りが出来ます。 例えば日報や議事録などを振り返ると、途中のプロセスや、そのときに考えていた事を思い出す事ができます。 結果だけでなく、プロセスも改めて見返してみると、新たな発見があることが良くあります。 また振り返りをする際によく忘れがちなのは、目的達成のために目標そのものが効果的だったかどうかです。 目的を達成するためにもっとよい他のアプローチはないのか?を検討することで、新しい別の施策や、追うべき指標が見えてきます。 目標が先行指標であればあるほど、遅行指標を達成するための様々なアプローチがあるはずですので、この振り返りは効果が高いです。 また、目標そのものの難易度は適切だったのかも振り返りましょう。 達成率が高くても、実際は対象者やチームにとっては易しい設定だったのかもしれません。 目安としては、達成率が150%を超えるときは大概外的要因か目標自体が緩いかの可能性が高いです。 その場合、高い成果は生まれたかもしれませんが、個人やチームの成長には繋がっていません。 努力してギリギリ達成できる、ストレッチゴールを設定することが、個人やチームの成長に繋がります。 更に、達成している場合でも、その成功要因を振り返ることは重要です。 個人やチームがどのような努力をした結果達成しているのか。どんな困難があり、どう乗り越えてきたのか、実際は何かを犠牲にしていないか?このような事を振り返ることで、達成した要因を把握し、次へ活かすことが可能になります。 また、振り返った結果、外的要因で達成している場合もあります。そもそも自分たちでコントロール出来ないことに起因しているのであれば、自分たちがどれだけやっても達成していなかった可能性もあるため、目標設定に誤りがあったということです。このような場合も、次の目標を立てる際に必要な情報となりますので、達成している際も、振り返りをすることを忘れないようにしましょう。

計画修正時の調整方法
業務一覧(WBS)を作成し、想定していなかった作業が必要である事や、想定している予算感やスケジュール感では対応できない事などを気づける状態を保つことが良いでしょう。その中から許容範囲と許容できないレベルの確認を随時行ってください。 具体的に認識を合わせること ・Q:想定品質と測定方法 ・C:予算と想定費用 ・D:期限やスケジュールの想定 ・S:想定作業量 なお、期待値の調整は重要ですが、ついついリスクの説明ばかりをしがちです。 そうなった場合、意図せず顧客や関係者の信頼を損ねることがあります。そらないように以下の点に注意すると良いでしょう。 ・全力で元の計画通りゴールや成果に近づけたいということを伝えながらもリスクを伝え、相手もリスクを認識してからトレードオフ案を出す。 ・いきなり100%のトレードオフ案ではなく、10%、20%、30%と小刻みにしたものを伝え、まずは最小対応として10%から承認を取る。※1 また、期待値の調整(特にトレードオフ案の提示)の場合、相手が関心あるのは圧倒的に「これからどうなるか?」という未来の話です。 なのに多くの人が「なぜ計画が乖離したか?」「現状がどうなっているか?」を説明することに必死になりがちです。 たしかに正しく現状と発生している問題を認識することは的確な修正計画を策定する上で重要ですが、 顧客や関係者にとって重要なのはその修正計画とそれによる影響です。 期待値調整に失敗する人のほとんどは、この勘違いをしているパターンが多いです。 特に自身で判断をする決裁者でそのレベルが上がれば上がるほどにより未来の話への関心が高まります。 相手の立場、役職に応じて経緯、原因、修正計画、影響のどこに比重を置いて会話するかを見極め、使い分けましょう。※2 ※1:人はいきなり大きな影響やリスクのあることを決断できません。 ただ、一度決断するとその後、そのレベルが上がっても同様の決断をしやすくなります。 考えたトレードオフ案のリスクや影響があまりに大きい場合は、全体を見せた上でより小さな範囲から承認をもらうように交渉すると スムーズに進む場合があります。 また、自分たちが考えたトレードオフ案も実際は正しいかどうか、どれほど効果があるか分からない、 という場合も小さな範囲で進めることでその後の更なる計画修正も容易になります。 ※2:決裁者のレベルが上がるにつれて経緯>原因>修正計画>影響と関心が移っていきます。