業務一覧やWBSを基に必要工数を把握していきます。 基本的な算出方法例は以下となります。 例、定期的に繰り返される業務の人員数の算出 ※累積したデータに基づき繁閑を加味して算出する。 実工数・・400h/月(定常業務:300h/月 + 非定常業務:100/h) →1名あたり労働時間を160h/月とした場合 2.5人月の工数が必要 →必要人員数は3名と算出する また、改善を行っていくためには改善のための時間を予め確保しておく必要があります。 そこで重要となる考え方が稼働率です。 稼働率は、定常業務(サービスの提供のために常に発生する業務)+非定常業務(サービスの提供のために必要だが不定期で発生する業務)を月の総労働時間で割ったものです。 ※1(定常業務+非定常業務)÷月の総労働時間 例えば1人の月の総労働時間(※1)を160時間とし、 その人が行う定常業務が100時間、非定常業務が36時間だった場合は稼働率は85%という風に計算します。 残りの15%、24時間が改善や自己研鑽に使える時間、ということになります。 この稼働率が、改善し続ける組織体制を創るうえで最も重要です。 ではどの程度が理想か?それは、先の例にも挙げた85%です。 まず、稼働率とはチームがどの程度余裕があるのか?ということを図る指標ですから、 当然100に近づいていけばいくほどに余裕がない、忙しい状態となります。 それだと当然チームは疲弊していきます。 これまでチームのコンディションが悪化してきたチームの多くは稼働率が98%を超えていました。 こうなってくるともはや改善をする等という余裕はなくなり、衰退していく一方になります。 常に15%程度の余力を持っておくことが、業務を改善し組織が成長する上で重要です。 では余裕がたくさんあればいいのか?というと決してそんなことはありません。 稼働率が70%を切っているようなチームは「人」が成長しません。 そのチームでは良くても、他に行くと通用しないことが多いのです。 何故か?簡単に言えば稼働率が70%を切るような状態はヒマだと言えます。 そのため、頑張って改善する必要すらないのです。 こうなると組織も人も成長しなくなります。 ですので、15%の余力を持ち改善を進める、改善が進み更に余力が生まれたところで新たなチャレンジをしていく、 このサイクルを常に継続することがサービスの付加価値を上げる上でも、組織と人の成長の上でも重要です。
[参考資料] COROPS P.154
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