チームメンバー同士がコミュニケーションを取る機会は、必ず設定しましょう。 大きく分けて2つのミーティングを設定しておくと良いです。 ①1on1 メンバーの状況の把握、相談事や悩みを聞く場、互いの理解のために、 管理者と1対1で会話する機会です。 特徴的な点は、通常のミーティングや会議とは異なり、1on1は相手となる部下1人のためだけに確保された時間であるという点です。 多忙なことの多い上司へ普段相談したくても相談できなかったことや、個人的に抱えている悩みを打ち明ける、自分が目指していることを聞いてもらう、知ってもらうなど様々なテーマで対話しましょう。 毎週または隔週に1度、30分程度が目安となります。 1on1実施時のポイント 実施時のポイントは3つあります。 1 定期的な時間を確保すること 2 継続すること(常にあることが、部下への安心感や信頼感を与える) 3 スタンスは部下のため ②チームミーティング チーム内における情報共有、目標管理、課題(問題)の検討などを行う機会です。 開催頻度は業務の変動性によって日々共有を行うべきもの、 月1回など頻度を調整します。 当日のアジェンダ(議題とタイムライン)を共有しておくと会話がスムーズに進みます。また議事内容はメモ書き程度でも残しておくと、欠席者への情報共有がしやすいです。
[参考資料] COROPS P.174
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関係者の変化を察知するポイント
関係者の変化の背景には、ニーズの変化など重要な事柄が含まれる可能性があるため、 より早くキャッチアップすることでチームの仕事をより良い方向に軌道修正することができます。 関係者の変化を察知する時のポイント ・いつもより表情がすぐれない、気持ちにゆとりがないように感じる ・定例会の参加率が減った、メールの返信がなかなか来なくなった 上記の様な違和感の確認をする際は、 いきなり「何がありましたか?」とずけずけと聞かず、定期的なコミュニケーションの場で「自分はこう感じているが、合っているか?」と確認し、 あっていればその理由を確認しましょう。
育成計画について
メンバーの育成を計画的に行うために、チームの能力開発計画を作成しましょう。 具体的には、そのチームに求められるスキルと現有状況を可視化した「スキルマップ」を作り、 チームやメンバーに不足しているスキルや経験をどう補っていくかスケジュールを組み立てていくとよいでしょう。 重要なポイントは、「目的」「達成範囲」「達成基準」「達成手段」「達成スケジュール・期限」です。 最終的に計画完了後にチームがどういう状態になっていることを目指すのか、 メンバーにどの範囲までを任せたいのか、上長やチーム内で事前に認識を合わせた上で育成計画に反映してください。 以下は、スキルマップの参考事例です。スキルマップは年1回程度アップデートすることをお勧めします。
ニーズの深堀り方法
チームが高い成果を出すには、正しく関係者のニーズを理解する必要があります。 まずは相手が言葉にしているニーズを確認してから、相手から言われたこと以外のことをこちらから聞き出して深掘りすることが大切です。 ここでは、ニーズを深堀するポイントを紹介します。 ニーズ深堀のポイント: ・相手から聞き出した情報が断片的な場合は、「こういうことで困っているのではないか」ということを仮説で相手に聞いてみます。 最初は精度が低くても相手からの反応を見て少しずつ考え直していくことでニーズ深堀の精度があがります。 ・ニーズの聞き出しは、ある階層だけからではなく、できる限り複数の階層のニーズを確認し、相違点を押さえることが大切です。 理由は、立場と役割責任の違いから、上位層はより長期的な視点・広い視野でものごとを見ていることが多く、 下位層ほど短期的、限定的な視点で見ているため、できる限り複数の階層からニーズを確認することで、認識相違を減らすことができます。 ・ニーズは顧客が優先ですが、顧客以外の関係者へも可能な範囲でニーズ把握を行います。
稼働状況の把握の仕方
稼働状況を把握するには、当然ですが実績だけでなく、もともと想定していた予定工数との比較が重要です。 当初計画した工数に対して、実際にどれくらいの工数がかかっているかをチェックし、 どれくらい計画から乖離しているか? 実績ではメンバーが一定期間(日、週など)にどれくらいの時間仕事をしているか? それらを定期的にしっかり見るようにしましょう。 一般的に日本人の気質はとかく悪い状態を自ら報告することが少なく、問われても「まだ大丈夫です」と報告する傾向にありますので、事実としてのデータを押さえることが大切です。できれば毎日、少なくとも数日に1度は、チームメンバーの1日の総勤務時間を把握することが基本です。 以下ポイントを4つお伝えします。 ・工数の入力 工数管理表、ないしは勤怠システムなどを使い、日々の工数をメンバー各々が入力する。 ・稼働実績の確認 実際の工数と計画がどれくらい乖離しているか確認する。また、業務負荷が高く、残業が多いメンバーも確認する。 ・残業が増加している理由を確認 具体的に困っていることを確認する。 ・周囲との連携を検討する 困っていることに対してアドバイスできることはないか。一部業務をチーム内で再配分するなど助けられることはないかを確認する