業務標準化を進めるために最初にやること
標準化を進めていくために、何から手を付けるべきかですが、いきなりマニュアルを作成し始めてはいけません。一番最初に取り組むべきことは、業務一覧を作ることです。 チームで対応すべき業務を一覧化し、その中で、優先度が高いモノから着手し始めましょう。 業務一覧から取り掛かる理由ですが、3,4名のチームであれば、全員が全体を俯瞰的に見えているため、何が一番優先度が高いのか、共通認識を持てていることが多いです。 例えば6名のチームで2人1組で3つの業務を担当して進めている場合、何から着手すべきかは、全体を俯瞰するために情報整理を行わないと正しい判断が出来ません。そのために、業務一覧をまずは作成する所から始めます。そして業務一覧に沿って、マニュアル、手順書、フロー、FAQなどがあるかどうかをチェックし、何から着手するか優先度を定めていきます。
[参考資料] COROPS P.129
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ナレッジを整理するには?
〈目次〉 ナレッジの整理整頓 フォルダ構成の見直しをする ナレッジがシェアしやすい環境かどうか見直しをする 関連資料 1. ナレッジの整理整頓 業務を進めるために参考となる情報をナレッジといいます。 ナレッジ運用でよくある問題は、蓄積されていくナレッジが定期的に整理整頓されないことです。 蓄積されっぱなしでは、新しい情報と古い情報が混在し、利用者にとって使い勝手が悪く、混乱を招く要因になります。 そのため、定期的に整理整頓を行い、使いやすくするようにすることが大切です。 ナレッジを整理する際は、利用頻度が低い情報は削除またはアーカイブし、 逆に利用頻度が高いナレッジに関しては、よく利用するリンク集としてまとめるなどの工夫をして動線を整理しましょう。 ナレッジを使いやすく・検索性を向上させるためのアクション ①必要性の確認 既存ナレッジを一覧化し、ナレッジの内容と利用頻度を確認します。 利用頻度が低いものは、最新情報を残し、古い情報はアーカイブしましょう。 ②内容を精査・整理 内容を業務ごとに分類し、使い勝手が良いように格納先を整理します。 ③内容の拡充 利用頻度が高いものは、内容を拡充させます。普段からしているフローや手順書にも反映しましょう。 この一連の流れを定期的に行うことで、最新化され、検索性を向上させることができます。 2. フォルダ構成の見直しをする ナレッジの保存環境の見直しも、アクセスの利便性を上げるための重要な見直しの一つです。 どんなに良いナレッジも、必要な時に見つからなければ意味がありません。 以下の例では第1階層(大分類)を案件別として、第2階層(小分類)を工程ごとに区切りっています。 どの案件でも、同様な構成にすることで検索性を高めることができます。 3. ナレッジがシェアしやすい環境かどうか見直しをする ナレッジは、本来の意味や機能を失い、ただ蓄積しているだけの状態になってしまうことがあります。 こういったナレッジの形骸化については、環境面を定期的に見直すことでも防止できます。 活動を振り返りナレッジをシェアし続けるための環境面についても、定期的に見直しを行いましょう。 ナレッジをシェア・活用するには、「場」の創出が大事といわれています。 これまでの活動を振り返りどのような「場」でナレッジの共有が盛んだったかを考え、より有効な「場」が創れないか見直します。 「場」には具体的に以下のような例があります。 ① コミュニケーションコーナーの設置 (お菓子コーナー、ソファースペース、運動スペースなど) 業務時間や休憩時間での、何気ない人の出会いと知識の交流を生む「場」。 ② フリーアドレススペースの設置 「タコツボ化」を防ぎ、毎日異なる人との知識交流が生まれる「場」。 ③ 勉強会・事例発表会の実施 個人の知識やノウハウを、組織に還元する「場」。 ④ 社内SNS/グループチャット 個人の知識やノウハウを、インターネット(イントラネット)を使って共有するための「場」。 ⑤ 読書会/輪読会の実施 課題図書を決め、学びや意見を交換する「場」。 新たなナレッジのインプットのきっかけにもなり、個人と組織の成長を促す。 ⑥ 社内報を活用したナレッジ共有 最近では、たとえば従来の社員食堂をオシャレな空間にデザインしなおすことで、 社員が自発的に集まりやすくし、情報交換をしやすくしている企業も出てきています。 既存の空間や仕組みも、設計次第でナレッジ交流が行われる「場」に変えることは十分可能です。 4. 関連資料 ▶▶【🎥動画】学びをシェアする文化をいかにつくるか はこちら
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ワークフロー図作成方法
ワークフローは全体像の把握や関係者の理解、業務の流れの理解に大いに役立ちます。導入研修の際も、業務の大枠をフローチャート図で説明後、詳細な手順書を説明すると理解が深まります。ワークフローについては大きく2つの流れを把握し作成します。 ・仕事の全体観・部門間の繋がり(全体像) ・自部門の工程図(各業務別) また、作業時のポイントとして作業内容と関係者を事前に書き出してから図式化すると良いです。具体的には、「まず思いつく限りの作業内容を書き出す」「次に作業順に整理する」「作業の関係者を書き出す」「ここまで書きだした情報を図で整理する」の順で作成すると良いでしょう。 よくある失敗事例としては、フローの更新作業で失敗するパターンです。 新規作成した後は、時間経過とともにそのフローに対して情報がドンドン付与されていきます。別ドキュメントの何ページを見て判断する、特定のシステムのこの備考をchkなど、条件がドンドン増えていきます。これは正しく判断を行う上では必要なことです。 その中で、一番困るケースが、「この場合は●●へエスカレーションをしてください」という吹き出しが多くなってくることです。 多くの場合は、エスカレーションが必要ということは、一時的に対処が決まっていないということですので、、時間経過とともに対処方法が定まっているケースも少なくありません。 しかしながら、その後の更新作業は、フローの細かい書き換えなど時間もかかるため、そこから手が付けられないというケースが多いです。 更に、利用者全員は今のフローを理解しているため、更新の必要性を感じず、優先度が低くなります。 このようなまま、人員入替が定期的に行われていくと、ドキュメント+口伝で引継ぎがされるようになり、フローはあるのに最新化されておらず、活用しきれないという状況になってしまいます。 このような状況を回避するためにも、定期的に棚卸を行い、フローの更新を行うようにしてください。
魅せて 伝える 資料作成講座 ~第1回 きれいな資料を作るべき理由~
資料作成はビジネスシーンにおいて非常に重要なスキルです。相手に伝えたい情報を効果的に伝えるためには、ただ単に情報を詰め込むだけではなく、論理的に整理された美しい資料が欠かせません。この講座では、3回に分けて、魅せて伝える資料作成のコツを具体的に解説していきます。 〈目次〉 資料を作る目的 訴求力を高める資料を作るには「ドキュメンテーションスキル」を身につけよう・ドキュメンテーションスキルとは?・ドキュメンテーションがあるとどういいの? まとめ ▶▶第2回 資料を作る前にやるべきこと はこちら 資料作成をする前に必ずすべきことや、伝えたいことを簡潔に伝えるための構造化の方法をご紹介しています。 ▶▶第3回 魅せるコツ はこちら 視覚で伝えるための図解や、テキストに強調をつけるテクニックをご紹介しています。 資料を作る目的 皆さんは資料作成時、「どうすれば相手にしっかり伝わる資料になるだろうか?」と悩むことはありませんか? 例えば… 資料を作る目的は、多くの場合、相手に理解してもらい、行動を促すことです。しかし、情報が過多であったり、伝えたいポイントが散乱している資料だと相手の理解を得ることは難しいです。 ではどのようなことに気を付ければ伝わる資料が作れるようになるのでしょうか? 伝わる資料を作るには「ドキュメンテーションスキル」を身につけよう ドキュメンテーションスキルとは? ドキュメンテーションスキルとは、情報を整理し、わかりやすく文書化するスキルのことを指します。このスキルはわかりやすい文章を作成するだけでなく、情報収集や要約、資料の構成や視覚的な表現も含まれます。 ドキュメンテーションスキルがあるとどういいの? ドキュメンテーションスキルがあると、以下のようなメリットがあります。 情報が正確に伝わる:相手に必要な情報を正確に伝えることができ、誤解のないコミュニケーションができる。説得力が向上する:情報を視覚的に整理して魅力的に表現することで相手の関心を引き、理解・納得させることができる。効率的なコミュニケーションがとれる:伝えたいことが明確な資料は会議やプレゼンで重要なポイントに集中することができる。 例えば、以下の2つの資料を比較して、どちらの資料のほうが情報を得やすいと思いますか? ■1つ目の資料 ■2つ目の資料 多くの方が、2つ目の資料のほうが理解しやすいと思うのではないでしょうか。 このようにドキュメンテーションスキルがあると右側の資料のような情報が整理された資料を作成することができます。 まとめ 相手に理解してもらい行動を促すためには、ドキュメンテーションスキルが重要ということを理解できましたか? 次回の講座「魅せて 伝える 資料作成講座 ~第2回 資料を作る前にやるべきこと~ 」では、実際に資料作成に取り組む前にどのような準備をしておくべきかについて詳しく解説します。資料をさらに効果的に魅せるためのステップをご紹介しますので、お楽しみに! ▶▶第2回 資料を作る前にやるべきこと はこちら 資料作成において、資料の内容やデザインはもちろん重要ですが、実は資料を作り始める前に行うべき準備も大切です。しっかりとした準備をすることで、資料作成がスムーズに進み、より効果的なプレゼンテーションが可能になります。 ▶▶第3回 魅せるコツ はこちら 資料を魅力的で効果的に伝えるためには、視覚的な工夫が欠かせません。特に情報を視覚的にわかりやすくするための図解や、テキストに強調をつけるテクニックは、プレゼンテーションの成功に大きく影響します。
業務習熟度を可視化したい
業務習熟度を可視化する場合は、まずは業務一覧をベースにして作成を行います。 ※管理者としてのスキルマップの場合は、業務だけに特化させず、ビジネススキルに特化させた一覧を作ります。 更に、業務一覧の1つ1つの業務/タスクに対して、出来る/出来ないだけで判断基準を作るのではなく、段階的に基準を設けましょう。 段階的な務習熟度基準の一例 1 対応の際、都度エスカレーションが必要 2 自分自身で対応できる 3 基準1,2について、周囲へ対応方法を教えることができる 更に、その業務/タスクを実行するための必要なスキル/知識を洗い出して一覧化することで、何が足りないから次の基準へステップアップできないかを把握することが出来ます。