ニーズの変化に気づくためには、対象の方からVOC、満足度調査、顧客組織の方針変更など、情報を収集することから始めます。 しかしこれらの情報は、すぐに収集出来るものではなく、VOCであれば日々の活動を振り返って意見をまとめたり、満足度調査であれば、事前に顧客に対して頭出しを行う必要があります。 顧客組織の変更に関する情報も、普段から関係性を構築していれば期の節目に情報を取得できるかもしれません。 つまり、このような変化を確認するためには、情報を収集するための準備が重要ですので、日々の行動から一度見直してみるとよいでしょう。 更に、KPIの要求が突然変わるときは要注意です。当然、ニーズに変化が起きているケースもありますが、例えば、担当者が変わったタイミングで突然要求が高くなっているときは、 新任者は前任者と違う結果を残そうと、無茶な要求を上げてくるケースもあります。 また、新しい取り組みをしたいがアイデアがなかなか出ず、結局今のKPIでも十分に満たせているのに、更に高い設定をしてきているというケースもあります。 勿論、このような理由だけではありませんので、なぜ変更する必要があるかは、顧客と意見をすり合わせることが非常に重要です。 収集したニーズは来期に向けて注力すべきことを整理していきましょう。 注力すべきことを整理する際のポイント ・顧客側でも、方針や目標が定まっていないことが珍しくないため、 まずは期が始まるタイミングまでに、収集できた情報で仮の目標を立て、動き始めておき、 追加で情報収集したら修正するくらいの柔軟度で動くことが望ましいです。 ・変化した事柄や現時点で判明しているニーズ変化を以下のようにマッピングして、 仮説を立てて整理すると良いです。
[参考資料] COROPS P.54
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資産棚卸し方法
資産の種類は、大きく2種類に分かれます。ドキュメント関連(マニュアル、ツール)と、ファシリティ関連(IDカード、什器類、アプリやシステムの権限等)です。 ドキュメント関連の棚卸を行うには、まず業務一覧をベースとし、既存のマニュアル類の棚卸しを行います。このタイミングで、整備すべきマニュアル類を精査し、最新化されていないマニュアル類が無いかを、各担当単位で確認し、存在する場合は更新対象とします。次に、着手する優先度を決め各マニュアルの整備を行います。優先度が緊急でない場合は、次期の整備計画を作り段階的に整備していきます。 優先度を検討する際は、今起きている問題、来期の計画を判断材料として考えるようにしてください。 ドキュメントが不揃いで、最新情報へ更新がされていない場合は、チーム内で共通認識を持てておらず、業務上で問題が起きている可能性があります。 その場合は、優先度を上げて対応を行ってください。 ファシリティ関連の棚卸を行うには、一例を以下に記載します。 PC、PC付属品、セキュリティカード、ロッカー、アプリケーション(個人、チーム)、システムアカウント等 棚卸の頻度の失敗事例としては、仕様が特別なシステムアカウントがないかどうか、注意するとよいです。 実際の失敗事例としては、あるシステムが3か月間アクセスしていないと、権限が切れてしまうという仕様であるにも関わらず、チームでは3か月に1回の頻度でしか棚卸を行っていませんでした。 そのため、半分以上の方がそのシステムの権限失効してしまい、再発行に不要な工数をかけてしまった、という事例があります。 棚卸を行う頻度は、そのようなシステムの仕様も考慮に入れて設定してください。 またよく無くしがちなのは、ロッカーのスペアキーや、PCのアダプターなどの付属品です。 これら利用頻度が低いものは、紛失しないように、保管場所を予め定めておくなど、工夫をしてください。

関係者と認識ズレを防ぐ方法
〈目次〉 認識ズレが起きる理由 認識ズレを防ぐには 関連資料 1. 認識ズレが起きる理由 仕事をする中で、様々な方と関わると認識ズレが発生してしまうことは日常茶飯事かと思います。 みなさんご存じのことかと思いますが、関係者間での認識ズレを防ぐことで仕事は進めやすくなります。 ここでは、どんなことを意識すると認識ズレが起きないのか考えてみましょう。 以下の3点を前提に考えておくと、認識ズレを防ぎやすくなります。 Point① 職位階層によって視点は異なる 立場の違いにより視点は異なるため、同じ事象を対応していても重要だと思うポイントが異なります。 そのため、普段やりとりしている関係者と、意思決定する関係者とが異なる場合は、 意思決定する関係者の意向や考えを押さえに行く必要があります。 しかし、やりとりしている方が担当者であるのに、急に部長に連絡を取るなどの階層を飛ばしたコミュニケーションは 相手の方にとって心象が良くないことが多くあるため、 意思決定する関係者と連携を取る場合は、意識的に注意して接点を持つようにしましょう。 Point② 相手が必ずしも本音を言っているとは限らない 様々な理由から、会議などの場で全員が本音を言っているわけではないかもしれません。また、会議で発言をしていないから(反対意見を言わなかったから)といって、意見に賛成しているとは限りません。 そのため、会議などオフィシャルな場での発言内容だけでなく、必要であれば別の場で「実際のところ…」と確認をすることや、 会議の場でもあえて「◎◎さん、いかがですか」と振ってみるなど、考えを引き出す工夫をしましょう。 Point③ みんなが同じ考えとは思わない、一人の意見を鵜呑みにしない ミーティングなどでは発言者の視点や利害に基づいて意見を言う場合も多いため、会議で発言されることだけが正しいとは限りません。できるだけ耳にした一次情報について、他の人などにも確認するようにしましょう。 全ての一次情報を確認することは現実的に不可能だとしても、「もしかしたら違うかも…」という視点を持っておくことが大切です。 また、外から見ると部門内で認識が統一されているものと思い込みがちですが、実際には、部門内は必ずしも一枚岩とは限らないもので、部内でも情報が共有されていないことが多々あります。 誰か特定の人物が発言したことが、その部門全体の共通見解とは思わないように、できるだけ関係者全体の意見を把握を意識しましょう。 2. 認識ズレを防ぐには ここからはどんなことを意識すると認識ズレが起きにくいのかをお伝えします。 Point① 小さな変化を察知し、背景を理解する 関係者の変化の背景にはニーズの変化など重要な事柄が含まれる可能性があるため、 より早くキャッチアップすることでチームの仕事をより良い方向に軌道修正することができます。 ニーズの変化を察知するポイントは 以下のような違和感を察知した場合、ニーズに変化が出ている可能性があります 定例会の参加率が減ったり、メールの返信がなかなか来なくなるなど、忙しそうな様子 急に具体的な指示が出るようになった、発言の内容が以前と変わるなど 相手の違和感を察知した場合は、いきなりずけずけと聞かず、定期的なコミュニケーションの中で「自分はこう感じているが、合っているか?」と確認し、 合っていればその理由を確認しましょう。 Point② 信頼関係を築く 認識ズレを防ぐコミュニケーションの第一歩は能動的に相手に投げかけることです。 例え少しずつであっても相手の期待していること以上の成果を出し、スピーディーに応えることを続けると 徐々にこちらを信頼してもらえ、より重要な依頼や本音を開示してくれるようになります。 3. 関連資料 【📝記事】関係者の洗い出しとキーパーソン特定のコツ はこちら
ミッションの策定方法
〈目次〉 ミッションを策定する理由 ミッションを策定する時に考えること 関連資料 1. ミッションを策定する理由 ミッションとは、自チームの存在する理由のことです。 把握したニーズをその背景まで深堀し、チームで「やるべきこと」として落とし込んで、チームの「ミッション」を作成します。 ミッションというと、会社や事業部などの大きな組織単位のものという印象があるかもしれませんが、チーム単位であってもミッションを明確にすることで、チームの意識が統一されゴール達成に近づきます。 ミッションを策定することの効果 ミッションを明確に言語化しておくことで、初心に立ち戻るための仕組みを作ることができます。 対面で人と接する仕事の場合は、相手の反応が分かりやすく目標達成の実感を得やすいため ミッションの解像度を高く保ちやすい傾向があります。 一方、多くの人が関わる複雑な工程の中で、直接的な接点が少ない役割を担う場合は、相手の解像度が不鮮明になりがちです。 その結果、目の前の作業に意識がとらわれ、徐々に本来の仕事の目的意識が薄れてしまうことがあります。 このような状況に陥った時のためにも、初心に立ち戻る仕組みとしてミッションを策定しておくことは有効です。 ミッションが明確に定められていれば、目的意識を持続しやすくなり、結果として仕事の質が向上します。 Tips ミッションは迷ったときの道標となる北極星のようなもの北極星はほとんどその位置を変えない星のため、大昔には旅人を助ける夜空の目印とされていたそうです。ミッションにも、この北極星と同じような役割があります。具体的な目標の背景にある「何のためにやるのか」「何のためにチームが存在するのか」を ミッションで明文化することで、何か迷ったときに立ち返る拠り所になり、チームの結束を強めることができます。 2. ミッションを策定する時に考えること 大きな組織だけでなくチーム単位でもミッションを明確にすることで、結束が強まり効率的な目標達成が可能になります。 チームのミッションを作る際には、以下を考えましょう。 全員の納得と共感が得られるかチームメンバー全員が納得・共感できるミッションを見つけることが重要です。これには、関係者のニーズと総合的に紐づいている必要があります。関係者のニーズの例:顧客や組織の大方針、メンバー一人ひとりのキャリア志向やコンディション、チームの1年後のありたい姿 仕事の目的を明確にする問いに答えられるものであるか 「我々の仕事は誰のどのような問題を解決することなのか?」 「問題を解決をするために、我々は何をするべきなのか?」 上記のような「すべきこと」を明確にする問いに答えているミッションであると良いです。 シンプルで共感を得やすいかミッションは関係者のニーズに基づいて、チームの使命や判断の軸となるものですので、背景にある目的を明文化し、できるだけシンプルにまとめることでメンバーから共感を得やすくなります。 言語化の重要性 ミッションを言葉にすることは手間がかかりますが、チームが結束するための第一歩として非常に重要です。丁寧に言語化することで、チーム全体が同じ目標を共有し、一体感を持って行動することができるようになります。 このプロセスを丁寧に行うことで、チームのミッションが明確になり、 全員が同じ方向を向いて効率的に仕事を進めることができるようになります。 <ミッションの例> 策定したミッションは、チームに共有することで組織の一体感が生まれます。必ず共有するようにしましょう。 3. 関連資料 ▶▶【🎥動画】目標設定を「苦手なもの」から「働きやすくする手段」に変える方法はこちら ▶▶【📝記事】目標設定を設定するコツ はこちら
関係者と距離を縮めるコミュニケーション
関係性を構築すべき相手が特定されたら、日々のコミュニケーションを大切にし、多く接点を持つことで関係者との距離を縮めていきます。 コミュニケーションのポイント ・より正確な情報を持つために、多くの関係者と接点を持つ。 ・挨拶などの単純な日々の接点を繰り返す。 対話の機会を得たら、積極的な自己開示と他者への共感を示すことで、 関係性が深まり本音の会話ができる関係性が構築できます。 ・本音で会話するためには、会議の場だけでなくインフォーマルコミュニケーション (休憩時の雑談・懇親会など業務外のコミュニケーション)も心がけましょう。 また、関係性の深め方を考える上では、ザイアンスの法則を参考にすると良いです。 ザイアンスの法則では、「人が人に好感を持ち始める時は、話す内容や時間の長さは関係なく、実際に会う回数が多い人物であればあるほど好感を持ちやすい」という法則です。 会う回数とは、相手の視界に入るだけでも回数に含まれます。 つまり話し下手の方であっても、まずは誰にでも出来る簡単なアクションで関係性を深めていくことが出来ます。