業務のマニュアル・手順書を作成する場合、様々なパターンをどう盛り込んでいくか考えたり、この手順はどう表現すればいいのか? ということを考えて作成の手がとまりがちになります。 更に作成するものが複数あり、納期もあるのでスピード感をもって取り組みたいのですが、どのように進めると良いでしょうか。 準備のポイント ・利用者のリテラシーを考える。 作成する対象のシステムやツールなど、仕組みや操作のレベル、コードがこれくらいまで読めるなど、レベルを想定しましょう。 例えば、新卒向けの資料と、一定業務を習得してる人向けでは、内容が異なってきます。 ・FMTを統一しておく。 オリジナルで1から作るよりも、既にチーム内でマニュアル/手順書があれば、そのFMTを活用しましょう。 既にあるFMTを活用することで、利用者から見たときに馴染みのある形なので、見やすく理解がしやすくなります。 また、作り手も、0から作るよりも効率的です。 ・オペレーション量×エスカレーション量で優先順位を決める。 利用者が知りたいところから作っていく方が良いです。そのためには、作る方は、利用者が何を知りたいのかを把握しておくことが大切です。 ポイントは、オペレーション量×エスカレーション量で考えます。 優先順位 1 オペレーション 多 × エスカレーション 多 2 オペレーション 多 × エスカレーション 少 2 オペレーション 少 × エスカレーション 多 3 オペレーション 少 × エスカレーション 少 オペレーションが多く、更にエスカレーションも多いということは、参照できる情報がないということです。 皆の知りたいところが分かった後は、業務一覧に対してマッピングすると、より全体感が見えてきます。 優先順位に従って、着手していきましょう。 実行 のポイント ・利用者にもレビューをお願いする。 レビューはチーム内の上長などに実施されるケースが多いですが、実際に活用される利用者の方に対しても行うとよいです。 上長とだけ進めていてはいけません。実際の利用者に見てもらうことで、どこが分かりにくいのかがすぐにわかります。 作り込んでからFBを貰うと、手戻りが多く発生してしまいますので、途中でも構いませんので見てもらうようにしましょう。 目安として、30%、50%、80%と進めていくと、結果的に効率よく進めることが出来ます。
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日々の振り返りのコツ
振り返りは、ビジネスシーンだけでなく、普段の生活でもよく行われます。 例えば料理をするシチュエーションでは、想像していた味にならず、どこのプロセスがまずかったのか?と考えるシーンはよくあります。 何度かレシピ通りに作っていると、実は簡略化できる工程に気づくことがあります。 ビジネスシーンにおいても同じで、実際に計画に沿ってやってみると、想定以上に工数がかかってしまう、実は重要なプロセスが抜けていたなど、予定外のことがたくさん発生します。 このように実際に物事を進めていると、改善できそうなところに気づくことが多々出てきます。 つまり、より高い成果を生み出していくには、最初に決めた手順でなく、細かく修正をしながら進めることが大切です。 効率的に振り返りをするには、やみくもに振り返りをするのではなく、フレームワークを活用しましょう。 ここでは、YWTを紹介します。YWTは、やったこと(Y)→わかったこと(W)→次にやること(T)、と流れで振り返りを行えることが特徴です。 Y:今日やったことは何か。実績。 W:わかったことは何か。気づき。 T:次にやることは何か。改善点。 しかし、いざやってみると難しいため、それぞれのコツをお伝えします。 ▼Y(やったこと) 上手くいかない事例としては、Yの粒度が荒いケースです。 例えば、今日は提案資料の作成を行ったとします。これを書き起こすと、 △ 提案資料の作成 できた/できていない。順調/遅延。など 〇 提案資料の作成 50%/順調 └ストーリーを作る 完了 └目次を作る 完了 └目次ごとのキーメッセージを作る 未着手 └必要なデータを収集する 未着手 粒度が荒いままだと、何ができたのか?できていないのかが?わかりづらく、次のWも振り返りがやりにくくなってしまいます。 具体的なタスクを洗い出すことで、実際の進捗具合が分かりやすくなります。 ▼W(わかったこと) Y(やったこと)に対して、「うまくいった」「うまくいかなかった」という振り返りだけで止まってしまうケースがあります。 そうではなく、そこから得た気づき、学び、ひらめきを、書き出すようにしましょう。 △ ストーリー作りは順調に進んでいる。しかし目次つくりは想定よりも時間がかかってしまった。 〇 目次つくりは想定よりも時間がかかってしまった。参考になる資料がなくて、自分で考えていたが、アイデアがなかなか出てこなかった。 1人で進めるのではなくて、困ったときは、上司に相談すればよかった。 うまくいった、いかなかった、という状況から、もう1段要因を考えてみるとよいです。 もう1段振り返るときのポイントは、why(どうして?)よりも、what(要因)は何だろう?と考えてみて、 「こうするとうまくいく」、「これをやると失敗する」というところまで掘り下げることがポイントです。 次のT(明日につなげられる改善のアイデア)に繋がっていきます。 ▼T(次にやること) W(わかったこと)から、工夫することを書き出しましょう。こちらも、具体的な内容が書かれないケースがあります。 △ 作業工程を見直す 〇 30分考えてもアイデアが出なかったら上司に相談をする。 このように、具体的に記載することで、次の日から何をすべきかが、ハッキリと見えてきます。 次の日の振り返りでは、このTで書いた上司に相談する、これが効果があったのかどうか、実際に相談しようとしたら、何が起きたのか、という振り返りを行っていきます。 このように、自ら考え、進めながら細かく修正を行うことが大切です。
計画修正時の調整方法
業務一覧(WBS)を作成し、想定していなかった作業が必要である事や、想定している予算感やスケジュール感では対応できない事などを気づける状態を保つことが良いでしょう。その中から許容範囲と許容できないレベルの確認を随時行ってください。 具体的に認識を合わせること ・Q:想定品質と測定方法 ・C:予算と想定費用 ・D:期限やスケジュールの想定 ・S:想定作業量 なお、期待値の調整は重要ですが、ついついリスクの説明ばかりをしがちです。 そうなった場合、意図せず顧客や関係者の信頼を損ねることがあります。そらないように以下の点に注意すると良いでしょう。 ・全力で元の計画通りゴールや成果に近づけたいということを伝えながらもリスクを伝え、相手もリスクを認識してからトレードオフ案を出す。 ・いきなり100%のトレードオフ案ではなく、10%、20%、30%と小刻みにしたものを伝え、まずは最小対応として10%から承認を取る。※1 また、期待値の調整(特にトレードオフ案の提示)の場合、相手が関心あるのは圧倒的に「これからどうなるか?」という未来の話です。 なのに多くの人が「なぜ計画が乖離したか?」「現状がどうなっているか?」を説明することに必死になりがちです。 たしかに正しく現状と発生している問題を認識することは的確な修正計画を策定する上で重要ですが、 顧客や関係者にとって重要なのはその修正計画とそれによる影響です。 期待値調整に失敗する人のほとんどは、この勘違いをしているパターンが多いです。 特に自身で判断をする決裁者でそのレベルが上がれば上がるほどにより未来の話への関心が高まります。 相手の立場、役職に応じて経緯、原因、修正計画、影響のどこに比重を置いて会話するかを見極め、使い分けましょう。※2 ※1:人はいきなり大きな影響やリスクのあることを決断できません。 ただ、一度決断するとその後、そのレベルが上がっても同様の決断をしやすくなります。 考えたトレードオフ案のリスクや影響があまりに大きい場合は、全体を見せた上でより小さな範囲から承認をもらうように交渉すると スムーズに進む場合があります。 また、自分たちが考えたトレードオフ案も実際は正しいかどうか、どれほど効果があるか分からない、 という場合も小さな範囲で進めることでその後の更なる計画修正も容易になります。 ※2:決裁者のレベルが上がるにつれて経緯>原因>修正計画>影響と関心が移っていきます。
体制に必要な人数算出方法
業務一覧やWBSを基に必要工数を把握していきます。 基本的な算出方法例は以下となります。 例、定期的に繰り返される業務の人員数の算出 ※累積したデータに基づき繁閑を加味して算出する。 実工数・・400h/月(定常業務:300h/月 + 非定常業務:100/h) →1名あたり労働時間を160h/月とした場合 2.5人月の工数が必要 →必要人員数は3名と算出する また、改善を行っていくためには改善のための時間を予め確保しておく必要があります。 そこで重要となる考え方が稼働率です。 稼働率は、定常業務(サービスの提供のために常に発生する業務)+非定常業務(サービスの提供のために必要だが不定期で発生する業務)を月の総労働時間で割ったものです。 ※1(定常業務+非定常業務)÷月の総労働時間 例えば1人の月の総労働時間(※1)を160時間とし、 その人が行う定常業務が100時間、非定常業務が36時間だった場合は稼働率は85%という風に計算します。 残りの15%、24時間が改善や自己研鑽に使える時間、ということになります。 この稼働率が、改善し続ける組織体制を創るうえで最も重要です。 ではどの程度が理想か?それは、先の例にも挙げた85%です。 まず、稼働率とはチームがどの程度余裕があるのか?ということを図る指標ですから、 当然100に近づいていけばいくほどに余裕がない、忙しい状態となります。 それだと当然チームは疲弊していきます。 これまでチームのコンディションが悪化してきたチームの多くは稼働率が98%を超えていました。 こうなってくるともはや改善をする等という余裕はなくなり、衰退していく一方になります。 常に15%程度の余力を持っておくことが、業務を改善し組織が成長する上で重要です。 では余裕がたくさんあればいいのか?というと決してそんなことはありません。 稼働率が70%を切っているようなチームは「人」が成長しません。 そのチームでは良くても、他に行くと通用しないことが多いのです。 何故か?簡単に言えば稼働率が70%を切るような状態はヒマだと言えます。 そのため、頑張って改善する必要すらないのです。 こうなると組織も人も成長しなくなります。 ですので、15%の余力を持ち改善を進める、改善が進み更に余力が生まれたところで新たなチャレンジをしていく、 このサイクルを常に継続することがサービスの付加価値を上げる上でも、組織と人の成長の上でも重要です。
ファシリテーションを上達させるコツ
みなさんは、「会議のファシリテーションがなかなかうまくできない」といった経験はありませんか? 元々当社入社前の前職ではたらいていた時、ファシリテーションに強い苦手意識を持っていた ”てぃーさん” は、 当社に入社してから、様々な取り組みを行う中で ファシリテーションの上達へ自信をつけることができました。 このコンテンツでは、そんなてぃーさんに、 「ファシリテーションを上達させる方法」について聞いてみました。 〈目次〉 登場人物紹介 ファシリテーションが苦手だった私の意識変化 取り組みの概要 振り返りと分析 情報収集と検討 実践 まとめ 関連資料 1. 登場人物紹介 話すことと食べることが好きな人。 MBTIは、INTJ(建築家)か ISTP(巨匠) 社会人歴 8年 経歴 1社目:個別指導塾の教室運営 一人で働くことがメインだったので ファシリテーション経験ゼロ 2社目:建築系コンサルティング企業で本社勤務 初めてチームで働き、 ファシリテーションに苦手意識を持つ 3社目:当社 このコンテンツでは、私がファシリテーション克服のために、どんな取り組みをしたのかご紹介します。 2. ファシリテーションが苦手だった私の意識変化 今までは、ファシリテーションは向いていない・・・と諦めていたけれど、 練習や準備をすれば、上達ができること、 さらに、うまく進行できると、チームとしても仕事が進めやすくなることを実感できるようになりました! それでは、どんな練習・準備を繰り返してきたのか、お伝えします! 3. 取り組みの概要 ここからは、私が行った取り組みのステップをお伝えします。 「振り返りと分析」 自分がなぜファシリテーションを苦手と感じているのか原因を考えました 「情報収集と検討」 ファシリテーションのコツを収集しました 「実践」 学んだコツを、段階的に実践していきました その結果、苦手意識を克服することができました。 4. 振り返りと分析 なぜ苦手意識を持ち始めたのか、まずは前職での失敗談から振り返りを行いました。 前職での失敗談 私と同僚は上司からとある指示を受けた際に、上司からの指示内容について、 同僚とのミーティングを設定し話し合うことになりましたが、 その時、決めなければいけない事柄について、同僚からの意見がなかなか出ず、 ”私ばかり 意見を出し、自分だけで話しを進めてしまう・・・” という状態になってしまいました。 結局ミーティング内で決めるべき内容がしっかり話し合いできないまま終了し、 その後ミーティングの中で決まった内容を、上司に提案しましたが、 上司から「考えが浅い」と指摘を受けてしまい、やり直しになってしまいました・・・。 この時の経験から、 「なぜ上手くミーティングを回せなかったのか」 その要因を考えるために、 マインド・ミーティング前・ミーティング中の三つに分けて振り返ってみました。 振り返ってみると以下のことに気づきました。 マインド(自身の気持ちの持ち方)は、 参加者から発言があるのが当たり前だと思っていた ミーティング前は、 事前準備が足りなかった ミーティング中は、 進め方のコントロールができていなかったこと これらのことを克服するための情報収集と、どのようにすれば良いのかを検討しました。 5. 情報収集と検討 ここからは、どんな情報収集を行い、ファシリテーションの苦手克服のための検討を行ったかをお伝えしていきます。 マインド 編 ファシリテーションが得意な人がどのように実践しているか聞いてみたり、 インターネットでファシリテーションについて調べたりしたところ、 私はファシリテーションの役割について、 サポート役に回ること 意見を述べてくれた方に対して感謝を伝えること これらが有意義な意見交換のために必須であることを学びました。 ミーティング前 編 ミーティング前は、ゴール設定と、事前準備が大切なことを学びました。 ゴール設定ミーティングを何のために開催するのかその日のミーティングで決めなければいけないことはなにかを、明らかにすることが大切です。ここで決めたゴールは、ミーティングの冒頭で必ず確認するようにしました。 事前準備その日のミーティングで決めなければいけないことに対して、どのようなアジェンダが必要かを決めて書き出します。 そして各アジェンダに対しての時間を決めます。ここで、無理のない、現実的な時間設定にすることが大切です。 ミーティング中 編 ミーティング中は、時間管理と質問の仕方と話の粒度を意識することが大切なことだと学びました。 時間管理を行う ミーティング前に決めた時間どおりに進んでいるかを確認します。 質問方法の工夫する 参加者からの意見が出ないからと言って、意見がないとは限りません。 どの点に対して意見を言えば良いのか困っている可能性もあります。 そんなときは参加者に「あなたはどう思いますか?」と聞くのではなく、 「この点についてはどう思いますか?」と、聞きたい範囲を限定して質問することで、 相手も考えやすくなるため、意見を言いやすくなります。 話の粒度を意識する ミーティングで議論が盛り上がった時、気づいたら話が逸れていて、 その日決めるべきことよりも、細かい内容ばかりを話してしまう・・・といったことはありませんか? そうならないために、実施前に決めたゴールを達成するために必要な議論となっているか、 話の粒度は適切かどうかを考えるようにしましょう。 もし話が逸れてしまっていたら、理由を説明した上で、適切な粒度に修正することが大切です。 たくさんの情報を見聞きしましたが、自分の課題に対応する対策を選び、取り組みました。 6. 実践 どれだけ何を対策するか考えていたとしても、一度にすべてを挑戦していくのは簡単ではありませんよね? そのため、私は実践の場を三段階に分けて設定し、実践していきました。 社内の定例ミーティングで時間管理のみを行う 社内の上司に報告する際などのミーティングでゴール設定・質問の工夫を行う参加者とゴールをすり合わせすることや、 前述の「ミーティング中」で記載したとおり、参加者に対しての質問の仕方を変えること、そして議論の粒度を意識した進行を実践しました。 社外のミーティングで全体的なファシリテーションを行う最後に1,2を踏まえて、社外の方々と緊張する場面であってもファシリテーションが行えるようになりました。 各段階で実践と振り返りを行い、次回に向けて気を付けることを決めることで、 自分の中の目標を明確にし、ステップアップをしていくことができました。 7. まとめ このように振り返りと分析を行い、それに対する対策を知り実践したことで 上手にミーティングを回せるようになり、成長実感を得ることができました。 最後に、このコンテンツで伝えたいことは、 私は今まで、ミーティングの参加者は「自発的に意見を言ってくれる」 「ミーティングのゴールを理解してくれている」と思い込んでいましたが、 ミーティング参加者の意見は、”ファシリテーターである自分が引き出すもの” だと考えが変わりました。 また、苦手なものをそのままにせずに挑戦してみたことで、成功体験を積むことができました。 この経験が少しでもみなさまの参考になれば嬉しいです。 8. 関連資料 ▶▶【🎥動画】ファシリテーション~苦手克服までの体験記 はこちら ▶▶【🎥動画】らくらく議事録フォーマット はこちら ▶▶【📝記事】議事録作成のコツ はこちら