用語集
COROPS本に記載の用語一覧を以下に示します。
〈目次〉
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用語 |
説明 |
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あ |
アサイン |
割り当てること。割り振ること。「業務を担当者に”アサイン”する」、「担当者に担当業務を”アサイン”する」のように用いる。 |
アーカイブ |
類似した情報類を一纏めにして保存することで、必要な時に取り出しやすくする用途で使われる。 |
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う |
売上 |
企業が製品や商品、あるいはサービスを販売、提供した対価として顧客から受け取った代金のこと。 |
運営 |
団体などの機能を発揮させることができるように、組織をまとめて動かしていくこと。 |
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え |
エスカレーション |
業務上の不明点や判断しかねる項目、状況等について、エスカレーションポイントまたは他の専門家に、その解決を目的として対応方法の指南を依頼すること、または対応そのものを引継ぎ、処理を依頼すること。 |
エンドユーザー |
サービスの最終的(直接的)な利用者や消費者のこと。別項目「顧客」とは区別される概念だが、接客業など顧客とエンドユーザーが同一な場合もある。 |
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お |
オリエンテーション |
新しい環境などに人を順応させるための教育。特に学校や会社などで新しく入った者に対し、組織の仕組み/ルール、学習や仕事の進め方などについて説明すること。 |
か |
乖離(かいり) |
本来は密接に関係しているか、またはそう在るべき2つの存在、事象、概念、数値が、離れ離れになっていること。 |
課題 |
問題を解決するためにすべきこと。一般的に「問題」と「課題」を比較した場合、「問題」とは解決すべき事柄そのもの、一方「課題」とはその「問題」を解決するために取り組む事柄を指す。 |
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き |
基幹システム |
業務の根幹必要不可欠な処理を行うシステムのこと。 |
け |
決裁者 |
物事を判断、決定する権限を有する人物、または主に購買に関する最終判断権限を有する人物のこと。なお権限は部長、本部長、役員などいった役職と紐づく事が多い。 |
こ |
構築 |
「業務構築」参照。 |
顧客 |
直接的な価値提供先のこと。間接部門。 |
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コミットメント |
英語Commitmentからきた言葉で、「約束」、「誓約」、「かかわりあうこと」の意から、「責任をもって関わること」を指す。 |
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コンプライアンス |
企業が経営、活動を行う上で法令や各種規則などの基本的なルール、さらには社会的規範などを守ること。 |
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さ |
サービスレベル |
顧客に提供するサービスの品質のこと。満足度調査とは異なる。 |
し |
証跡(しょうせき) |
後々の証拠となるような痕跡のこと。エビデンスとも呼ぶ。 |
冗長化(じょうちょうか) |
一般的には、万が一に備え、代替用の設備を用意しておき、故障や障害が発生した場合にサービスを継続的に提供できるようにすること。本書では、ある業務を遂行できる要員を複数保有することで、突発休などの不測の事態下においても通常と同一品質のサービスを提供し続けられる体制を確保することを指す。 |
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す |
スキル |
技能や能力のこと。 |
スコープ |
対象となる範囲、領域のこと。本書では業務範囲や作業範囲のことを指す。 |
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そ |
属人化 |
ある業務が特定の個人に「属して」おり、その人でなければ業務を遂行できない状態であること。 |
た |
担保 |
債務(義務)の履行を確実化すること。 |
ち |
チェックリスト |
あらかじめ定められた業務プロセスと実際の作業結果を照合し、抜け漏れを防止するためのリスト。作業の証跡にもなる。 |
て |
手順書 |
業務の詳細手順が記載された文書。ワークフローに記載された詳細業務の手順を1段階毎に記載したもの。 |
と |
トレードオフスライダー |
QCDS(品質・予算・時間・スコープ)の4つから優先度をつける考え方のこと。 |
は |
繁閑 |
忙しいことと暇なこと。繁忙と閑暇。 |
ひ |
ヒヤリハット |
重大な災害や事故には至らないものの、直結してもおかしくない一歩手前の事例の認知のこと。「ヒヤリ」「ハッ」とした経験のこと。 |
ふ |
ファシリティ |
システム、PC、オフィスなど施設や設備や物的資源のこと。 |
フィードバック |
実施した業務に関する結果や評価を、単なる事実としてだけでなく、今後の改善・向上に繋がるような情報やアドバイスを付与して伝えること。 |
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フレームワーク |
経営戦略や業務改善、問題解決などに役立つ分析ツールや思考の枠組みのこと。 |
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プロセス |
手順、過程、経過のこと。 |
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へ |
平準化 |
元の意味「量や程度を平らにならす」から、本書ではプロジェクト各人のスキルや知識レベルや業務量を一定のレベルに揃え、保つこと。 |
ベストプラクティス |
最も効果的、効率的な実践の方法、または最優良の事例のこと。 |
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ほ |
方針 |
目指す方向。物事や計画を実行する上の、おおよその方向。 |
ボトルネック |
ビン(ボトル)のクビ(ネック)の部分が他の部分に比して急激に細くなっていることにより、能力や容量などを規定してしまう部分のこと。転じて、生産工程や作業プロセスにおいて最も手間や時間を要したり、品質が悪かったりする箇所を指す。 |
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ま |
マイルストーン |
Milestone、鉄道、道路等に置かれる、起点からの距離をマイルで表した距離標識の一つ。転じてプロジェクトマネジメントにおいては、プロジェクト遂行の過程で目標となる特別なチェックポイント(イベントや締切等)のこと。マイルストーンを基準にプロジェクトの進捗をモニタリングし、必要に応じて工程を見直しながらプロジェクトを進める。 |
マトリクス |
行列のこと。縦軸と横軸に要素を配置し、それぞれの要素に該当する要素を配する(した)表組み。 |
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マニュアル |
個々の業務が期待する水準で遂行されるように具体的な実施事項、手順、要求水準(期待レベル)、ポイント、コツを記述して、業務遂行者の自学習、上長がOJTをするときの基本となりうる文書。 |
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満足度調査 |
顧客がサービスに満足しているかどうかを測る調査のこと。調査結果は改善活動や品質向上のためのインプットにする。 |
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み |
ミッション |
“任務や使命”のこと。組織や組織のメンバーの存在する理由、役割。本書では「誰にどのような価値を提供するのか、そのために何をするのか」を定義したもの。 |
め |
明確化 |
はっきりしていて間違いのない状態にすること。 |
明文化 |
ある内容を文章に明確に書き表すこと。 |
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も |
問題 |
あるべき姿と現状のギャップのこと。トラブルを引き起こしている原因を指す。一般的に「問題」と「課題」を比較した場合、「問題」とは解決すべき事柄そのもの、一方「課題」とはその「問題」を解決するために取り組む事柄を指す。 |
モチベーション |
動機のこと。 |
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り |
リスク管理 |
将来に発生する可能性のあるリスクを洗い出し、対応方法を検討すること。 |
リソース |
資源の意。目的を達するために役立つ、あるいは必要となる要素。CPUの処理速度やメモリ容量、ハードディスクの容量や要員などもリソースと捉えることができる。 |
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粒度(りゅうど) |
土、粉末などを構成する粒子の大きさの度合い。本書では構築における整備度合いやマニュアルの記述などの粗さ、あるいは細かさを指す。 |
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れ |
レビュー |
批評や検証を行う作業のこと。上位者が下位者の作成した成果物を確認し、修正指示や承認を与える作業のことをこう呼ぶ場合が多い。 |
わ |
ワークフロー |
全体の業務の流れを表したもの。フローチャート図で表すことが一般的。業務フローと同意。 |
B |
BtoC |
Business to Cunsumerの略で、企業(Business)が一般消費者(Consumer)を対象に行うビジネス形態のこと。 |
BtoBtoC |
企業(Business)が、1つの企業(Business)を経由して、消費者(Consumer)へ商品やサービスを提供するビジネス形態のこと。 |
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E |
ECRS |
イーシアールエス、イクルスと読む。業務改善を実視する上での、順番と視点を示したもの。Eliminate(排除)、Combine(結合)、Rearrange(入れ替えと代替)、Simplify(簡素化)の英語の頭文字をつなげている。 |
ENCRS |
一般にいわれている ECRS 手法とその全行程に並列で改善効果を最大化させるために必要となる N(Negotiation:交渉)を加えた COROPS 独自の改善の考え方。 |
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F |
FAQ |
Frequently Asked Questions(日本語では「よくある質問」とされることが多い)の略語。比較的頻繁に尋ねられる質問をその回答とともにまとめたもの。新人の育成やコールセンターでの対応などに活用される。 |
G |
GMT |
振り返り手法の1つ。Good、More、Try という振り返りを行うときの視点の頭文字をとったもの。 |
I |
ITIL |
Information Technology Infrastructure Libraryの略称。ITサービス管理/運用規則に関するベストプラクティスを調和的かつ包括的にまとめた一連の書籍群のこと。ITサービス管理を行う上での業務プロセスとその手法を体系的に標準化したもので、事実上の世界標準。ITサービス運用に関する社内規則や手順などの設定/見直しを行う際のガイドラインとして活用される。 |
ITSMS(ISO/IEC 20000) |
IT Service Management Systemの略称。ITサービスマネジメントに関する国際規格。ITサービスのサービスプロバイダ(企業内のIT部門を含む)が、顧客の求める品質レベルのITサービスを安定的に供給する仕組みを確立し、その有効性を継続的に維持/改善するために必要となる運用オペレーションの要求事項を規定している。内容はITILとほぼ同様だが、ITILが単にライブラリ(参考集)として編纂されているのに対して、ITSMS(ISO/IEC 20000)は顧客の要求にサービス品質を適合させるためのマネジメントシステムとして構成されている。 |
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K |
KGI |
Key Goal Indicatorの略称。日本語では「重要目標達成指標」。企業目標やビジネス戦略を実現するために設定したモニタリングする指標の1つで、何をもって成果とするかを定量的に定めたもの。業務プロセスにおける目標(ゴール)と、それが達成されたか否かを評価するための評価基準である。その中間指標としてKPI(重要業績評価指標)と対で利用されることが多い。 |
KPI |
Key Performance Indicatorの略称。日本語では「重要業績評価指標」。企業目標やビジネス戦略を実現するために設定した具体的な業務プロセスをモニタリングするために設定される指標の中で、特に重要な(キーとなる)ものを指す。KGIがプロセスの目標(ゴール)として達成したか否かを定量的に表すのに対し、KPIはプロセスの実施状況を計測するために、実行の度合い(パフォーマンス)を定量的に示すもの。KGI達成に向かってプロセスが適切に実施されているかどうかを計測する指標がKPI。 |
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O |
OJT |
On the Job Trainingの略称。実務経験を積みながら、業務上必要とされる知識や技術を身につけるトレーニング方法を指す。座学等で業務に関する一定の知識を得た後、より実践に近い形で仕事の仕方を学ぶために用いられることが多い。 |
P |
PDCAサイクル |
計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、改善(Act)のプロセスを順に実施し、最後の改善を次の計画に結び付け、品質の維持/改善/向上などを行うマネジメント手法のこと。 |
V |
VOC |
Voice of Customerの略称。顧客の声を指す。 |
W |
WBS |
Work Breakdown Structureの略称。プロジェクトマネジメントで計画を立てる際に用いられる手法の一つで、プロジェクト全体を細かい作業に分割した一覧表。 “作業分割構成図”“作業分解図”などとも呼ばれる。 |