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【お悩相談_004】時間の余裕がない
日頃仕事をしながら抱えているよくある悩みを、COROPSの監修に携わって頂いた沢渡あまねさん、平野乃愛さんとの対談を通じて、解決の糸口になるヒントを見つけていく企画です。今回のテーマは「時間の余裕がない」です。 日々の仕事は、業務の遂行、管理、改善の3つにわけることができます。この比率でよくあるお悩みは、業務の遂行/管理に時間を取られてしまい、中々改善に時間を割くことができないことです。 どんな風に改善時間を生み出せばよいか、余裕を生み出す原理原則とは何かを解説していただきます。 プレイング比率が多い方は、ぜひ参考にして下さい。
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KPIの設定の仕方
KPIとは、「目標の達成に向けて重要な要素を数値化したもの」のことです。 KPIをなぜ設定するのか? それは、目標達成に向けての進捗管理を確実に行うためです。 KPIの設定においては2つのことを可視化することが大切です。 とある営業組織で「1000万の売上金額」「月10件の受注」という目標を掲げている場合を例に解説します。 1つ目は行動の可視化です。 達成に向けて行動管理をするためには、やらねばならないことを行動に落とし、分解し数字にする必要があります。 例えば、「月10件の受注」をするためには、 ・受注数は見積り提出数の1/3を見込むとすると、見積提出件数は30件必要 ・見積提出のために必要な商談数は100件 ・これを1日にならすと5件の商談となる、など、 目標から逆算して必要な行動を洗い出していきます。更に既存案件からのリピート率も視野に入れると、 必要な数値がより明確になってきます。 2つ目は状態の可視化です。 「1000万の売上金額」を「月10件の受注」で達成するためには、 1件あたりの販売価格が平均100万円でなければいけません。 受注件数が順調でも、販売価格が想定を下回っていたら達成されないわけです。 このように案件の規模も考え、大型・小型案件の商談比率も設定するとよいでしょう。 このように、2つの視点(行動と状態の可視化)をもって目標を分解していくことで、 達成に向けての適切な行動とその進捗管理が容易になります。 定量的な指標を定められない場合は、定性的なアクションをKPI化するという場合もあります。 代表的な例は、目標に向かって設定したマイルストーンのタスク消化率などをKPI化するというケースです。
体制に必要な人数算出方法
業務一覧やWBSを基に必要工数を把握していきます。 基本的な算出方法例は以下となります。 例、定期的に繰り返される業務の人員数の算出 ※累積したデータに基づき繁閑を加味して算出する。 実工数・・400h/月(定常業務:300h/月 + 非定常業務:100/h) →1名あたり労働時間を160h/月とした場合 2.5人月の工数が必要 →必要人員数は3名と算出する また、改善を行っていくためには改善のための時間を予め確保しておく必要があります。 そこで重要となる考え方が稼働率です。 稼働率は、定常業務(サービスの提供のために常に発生する業務)+非定常業務(サービスの提供のために必要だが不定期で発生する業務)を月の総労働時間で割ったものです。 ※1(定常業務+非定常業務)÷月の総労働時間 例えば1人の月の総労働時間(※1)を160時間とし、 その人が行う定常業務が100時間、非定常業務が36時間だった場合は稼働率は85%という風に計算します。 残りの15%、24時間が改善や自己研鑽に使える時間、ということになります。 この稼働率が、改善し続ける組織体制を創るうえで最も重要です。 ではどの程度が理想か?それは、先の例にも挙げた85%です。 まず、稼働率とはチームがどの程度余裕があるのか?ということを図る指標ですから、 当然100に近づいていけばいくほどに余裕がない、忙しい状態となります。 それだと当然チームは疲弊していきます。 これまでチームのコンディションが悪化してきたチームの多くは稼働率が98%を超えていました。 こうなってくるともはや改善をする等という余裕はなくなり、衰退していく一方になります。 常に15%程度の余力を持っておくことが、業務を改善し組織が成長する上で重要です。 では余裕がたくさんあればいいのか?というと決してそんなことはありません。 稼働率が70%を切っているようなチームは「人」が成長しません。 そのチームでは良くても、他に行くと通用しないことが多いのです。 何故か?簡単に言えば稼働率が70%を切るような状態はヒマだと言えます。 そのため、頑張って改善する必要すらないのです。 こうなると組織も人も成長しなくなります。 ですので、15%の余力を持ち改善を進める、改善が進み更に余力が生まれたところで新たなチャレンジをしていく、 このサイクルを常に継続することがサービスの付加価値を上げる上でも、組織と人の成長の上でも重要です。
日々の振り返りのコツ
振り返りは、ビジネスシーンだけでなく、普段の生活でもよく行われます。 例えば料理をするシチュエーションでは、想像していた味にならず、どこのプロセスがまずかったのか?と考えるシーンはよくあります。 何度かレシピ通りに作っていると、実は簡略化できる工程に気づくことがあります。 ビジネスシーンにおいても同じで、実際に計画に沿ってやってみると、想定以上に工数がかかってしまう、実は重要なプロセスが抜けていたなど、予定外のことがたくさん発生します。 このように実際に物事を進めていると、改善できそうなところに気づくことが多々出てきます。 つまり、より高い成果を生み出していくには、最初に決めた手順でなく、細かく修正をしながら進めることが大切です。 効率的に振り返りをするには、やみくもに振り返りをするのではなく、フレームワークを活用しましょう。 ここでは、YWTを紹介します。YWTは、やったこと(Y)→わかったこと(W)→次にやること(T)、と流れで振り返りを行えることが特徴です。 Y:今日やったことは何か。実績。 W:わかったことは何か。気づき。 T:次にやることは何か。改善点。 しかし、いざやってみると難しいため、それぞれのコツをお伝えします。 ▼Y(やったこと) 上手くいかない事例としては、Yの粒度が荒いケースです。 例えば、今日は提案資料の作成を行ったとします。これを書き起こすと、 △ 提案資料の作成 できた/できていない。順調/遅延。など 〇 提案資料の作成 50%/順調 └ストーリーを作る 完了 └目次を作る 完了 └目次ごとのキーメッセージを作る 未着手 └必要なデータを収集する 未着手 粒度が荒いままだと、何ができたのか?できていないのかが?わかりづらく、次のWも振り返りがやりにくくなってしまいます。 具体的なタスクを洗い出すことで、実際の進捗具合が分かりやすくなります。 ▼W(わかったこと) Y(やったこと)に対して、「うまくいった」「うまくいかなかった」という振り返りだけで止まってしまうケースがあります。 そうではなく、そこから得た気づき、学び、ひらめきを、書き出すようにしましょう。 △ ストーリー作りは順調に進んでいる。しかし目次つくりは想定よりも時間がかかってしまった。 〇 目次つくりは想定よりも時間がかかってしまった。参考になる資料がなくて、自分で考えていたが、アイデアがなかなか出てこなかった。 1人で進めるのではなくて、困ったときは、上司に相談すればよかった。 うまくいった、いかなかった、という状況から、もう1段要因を考えてみるとよいです。 もう1段振り返るときのポイントは、why(どうして?)よりも、what(要因)は何だろう?と考えてみて、 「こうするとうまくいく」、「これをやると失敗する」というところまで掘り下げることがポイントです。 次のT(明日につなげられる改善のアイデア)に繋がっていきます。 ▼T(次にやること) W(わかったこと)から、工夫することを書き出しましょう。こちらも、具体的な内容が書かれないケースがあります。 △ 作業工程を見直す 〇 30分考えてもアイデアが出なかったら上司に相談をする。 このように、具体的に記載することで、次の日から何をすべきかが、ハッキリと見えてきます。 次の日の振り返りでは、このTで書いた上司に相談する、これが効果があったのかどうか、実際に相談しようとしたら、何が起きたのか、という振り返りを行っていきます。 このように、自ら考え、進めながら細かく修正を行うことが大切です。
Issueリスト 実行する
アクションをすり合わせた後は、実行フェーズにうつっていきます。 ここでのポイントは、普段の業務の進め方と変わりはありません。 ・優先順位を決める。 解決することで効果が高いのはどれか、更に解決するまでにかかる工数、放置することでの影響度合い、 これらを判断ポイントとして、何からとりかかるかを決めましょう。 ・割振りを決める。 1人1つオーナーをもって動くケースもあれば、皆で1つのことに集中して、一気に解決させるやり方もあります。 ※アクションが詳細化されていて割り振りが出来るのであれば、集中して解決させることができます。 チーム全員に平等に割り振る、というやり方もありますが、こちらはあまりお勧めしません。 割り振りの一例としては、 1 得意な人に任せる。 餅は餅屋の理論です。解決のスピードは早くなります。 2 人ぞれぞれの志向性、チャレンジしたいことに応じて、割り振りをします。 自分がやりたいことに対して、アクションをしてもらう。本人もモチベ―ション高く取り組みを進められる事が可能です。 分かりやすい例でいえば、フローの見える化をする場合、 普段その業務をしていない人が担当すると、業務のヒアリングから始まり時間はかかりますが、 その業務を実際にされている方が担当なら、既に流れをある程度理解しているため、短い時間で進めることが出来ます。 今までフローを作ったことがない方でも、チャレンジすることは大切です。その場合は、フォロー体制等を検討して進めるとよいです。 ・コミュニケーションプランを決める。 最後に、コミュニケーションプランを決めます。日次/週次の定期MTGがある場合は、アジェンダを1つ追加して進めることもできます。 ポイントは、進捗を共有する場を必ず設定することです。 アクションをいくら詳細化して、体制も組んで進めても、実際には他のやるべきこととの兼ね合いもあり、進捗が遅れていくことはよく発生します。 そのため、必ず共有する場を設けておいてください。そうすることで、リマインドの効果もあり、前進させることに意識が働きます。 進捗がなかなか上手く進まないときに良くあることは、工数を捻出できないという事もありますが、アクションがイメージできなくて動けないというケースもあります。 文字だけ見たら分かる事でも、実際に手を動かしてみると、分からないことはありませんか? このような手が止まってしまう場合は、コミュニケーションプラン以外でも、誰かに話を聞いてもらう、相談するなどして、イメージすることを心掛けてください。
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