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【第25回】沢渡あまね平野乃愛の仕事のお悩み相談室
日頃仕事をしながら抱えているよくある悩みを、COROPSの監修に携わって頂いた沢渡あまねさん、平野乃愛さんとの対談を通じて、解決の糸口になるヒントを見つけていく企画です。 今回のテーマは「相談しにくいチームの状況を変えたい」です。 自分が詰まっているとき、困っているときは、誰かに「相談」すればいいのですが、そういった文化がないチームでは、どのように取り組めばよいのでしょうか。リモートワークでチャット中心のコミュニケーションだと相手の状況も分からないため、自分からどう話しかけて良いのかで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。 『COROPS』とは? 企業を取り巻く環境が急速に変化する今、より効率的なチームの在り方が必要とされています。パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社で新時代に適した「仕事の進め方」を確立することが大切だと考え生まれたチーム強化メソッド。
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メンバーの変化を察知する方法
メンバーコンディションというのはデータには表れにくく、数字の変化だけをトラックしても、察知することはできません。 そのために有効な手法は、定期的にコミュニケーションを取り、本音ではどんなことを考えているのか、理解を深めていくことが重要です。 また相手を理解するためには、こちらから話しかけるのではなく、傾聴を中心にコミュニケーションを取るようにします。 注意すべきことは、まずは相互の信頼関係がないと、会話はスムーズに進みません。あまり知らない方に対しては自分の弱音、失敗したことなど、話しにくいことも多いです。そういった場合は、まずは相手にしてほしいことを、自分からやるように心がけてください。例えば、自分の失敗事例を伝えることで、この人も自分と同じなんだなと感じてもらえ、会話がスムーズに進むことがあります。また、仕事から離れて、相手が興味がある話へ切替えをすることで、相手も話がしやすく、相手を知る第一歩となります。 何度もコミュニケーションを重ねることで、普段の相手の体調、心理コンディションが、いつもと違うことに気づけるようになります。 そのようなケースでは、「大丈夫ですか?」という問いはしないようにしてください。 人は「大丈夫ですか?」と聞かれると、自然と「大丈夫です」と答えてしまい、本当に困っていることをなかなか言い出せなくなります。 その場合は、「どうかしましたか?何か手伝えることはありますか?何かしてほしいことはありますか?」と伺うようにしてください。
相手が知りたいナレッジを考えよう
それぞれのメンバーによって求めている必要な情報は違います。 そのため、事前にメンバーの活用シーンを想像してナレッジを蓄積すると、チーム内でも使われやすくなります。 活用シーンを想像するためには、チームメンバーが知りたいことや頻繁に困ることについて意見交換をすると良いです。 欲しい情報とは習熟度や役割によっても異なります。ベテランにとっては当たり前すぎて見過ごしていたことが、 習熟度が浅い方にとっては有用な情報であることは多くあります。 知りたいナレッジの違いの例は以下のようなことです。 配属されたばかりのメンバー まだ基礎知識もなく、様々なことを吸収している最中のため、使用する頻度が高く、易しい基礎的なナレッジから知りたい。 ベテランのメンバー ある程度基礎知識は備わってきているため、難易度が高い情報を求めている。 そのため使用する頻度が低いが、複雑なことを解説するナレッジや、効率的に進めるためのコツなど、応用的なナレッジが知りたい。 チームの管理者 業務に関することだけでなく、チーム運営に関すること、関係者との関係性を高めていく手法、交渉、データの効果的な表現のコツを知りたい。 また、改善アイデアや、問題解決のアイデアを知りたい。
トラブルの未然防止対策
トラブルは発生していないからといって油断していてはいけません。そういった油断が重大なトラブルを引き起こします。 トラブルを発生させないためには普段から、重大な災害や事故には至らないものの、直結してもおかしくない一歩手前の「ヒヤリ」「ハッ」とした事例や、自分たちのチーム以外でのトラブル事例を情報収集し、都度、今の対策で十分なのか検討していくと良いでしょう。 トラブルを未然防止するためにやるべきこと 1. ヒヤリハットの共有 ・ヒヤリハットは、結果としてトラブルに至らなかった事象のため見過ごされてしまうことが多いですが、チーム内で共有し記録します 2. 事故事例や対策事例の収集 ・関係者に発生したトラブル事例や、他部門で発生したトラブル事例などを収集し、どのような対策を講じているかを確認します ・自チームで発生したトラブルについても共有し、相互の情報交換します 3. チーム内の防止策等の検討 ・収集した情報を元にして、チーム内で必要に応じて対策を講じます ・ヒヤリハットや、他部門の事例など、自分たちのチームでも同様のことが発生する可能性がないか、 リスクを評価して優先的に取り組むべきことを判断していきます
関係者と距離を縮めるコミュニケーション
関係性を構築すべき相手が特定されたら、日々のコミュニケーションを大切にし、多く接点を持つことで関係者との距離を縮めていきます。 コミュニケーションのポイント ・より正確な情報を持つために、多くの関係者と接点を持つ。 ・挨拶などの単純な日々の接点を繰り返す。 対話の機会を得たら、積極的な自己開示と他者への共感を示すことで、 関係性が深まり本音の会話ができる関係性が構築できます。 ・本音で会話するためには、会議の場だけでなくインフォーマルコミュニケーション (休憩時の雑談・懇親会など業務外のコミュニケーション)も心がけましょう。 また、関係性の深め方を考える上では、ザイアンスの法則を参考にすると良いです。 ザイアンスの法則では、「人が人に好感を持ち始める時は、話す内容や時間の長さは関係なく、実際に会う回数が多い人物であればあるほど好感を持ちやすい」という法則です。 会う回数とは、相手の視界に入るだけでも回数に含まれます。 つまり話し下手の方であっても、まずは誰にでも出来る簡単なアクションで関係性を深めていくことが出来ます。
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