【第27回】沢渡あまね平野乃愛の仕事のお悩み相談室
日頃仕事をしながら抱えているよくある悩みを、COROPSの監修に携わって頂いた沢渡あまねさん、平野乃愛さんとの対談を通じて、解決の糸口になるヒントを見つけていく企画です。 今回のテーマは「浸透しやすいネーミングを考えるためのヒント」です。 企画・イベントを検討するときに、大切なことの一つとしてネーミングがあります。企画のネーミングは、何をするのかが分かりやすく、イメージを持てるものでなければなりません。動画内では、沢渡さん平野さんからはアイデアを出すアドバイスを7つも頂いています。同じような悩みを抱える企画職の方々は多いと思います。ぜひ参考にしてください。 『COROPS』とは? 企業を取り巻く環境が急速に変化する今、より効率的なチームの在り方が必要とされています。パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社で新時代に適した「仕事の進め方」を確立することが大切だと考え生まれたチーム強化メソッド。
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人材要件の設定、見直し
人材要件はチームに配属されるメンバーに最低限必要なスキルや適性を定めたものです。 人材要件を定める理由は、チームメンバーや人事部門等の人員配置に関わる部署とでチームに求められるメンバー像を共有し、適切な人材配置を実現するためです。 人材要件の設定方法 人材要件は、業務の特性を考慮し、チームの一定要件に加えて各役割の必要条件を追加してください。 受入基準では主に次の3点「適性」「専門スキル」「ビジネススキル」を明示しましょう。 また受入基準に加えて配属されるメンバーが業務を通じて「どのような経験を得られるか」「どのようなキャリアに繋がるか」を明示すると良いです。 適性 業務特性と候補者の特性がマッチするかを判断する必要があります。 スピード、正確性、共感性など、どのようなことが求められるのか、チームの環境や業務特性によって、候補者に求められる適性は異なります。 特に変化対応が多い業務を進めていくには、柔軟性は重要な適正ポイントになります。 専門スキル 業務を遂行する上で必要な業務経験、専門スキルを第三者が見ても分かるように表記します。 業務経験(業務内容や経験年数) 専門スキル(保持資格や過去の成果) ビジネススキル ビジネススキルとは、一般的にビジネスパーソン/社会人として求められる素養のことを指します。以下に具体例を示します。 コミュニケーションスキル リーダーシップ 仕事に対する姿勢 社会人としてのモラル 社会人としての一般常識 人材要件を見直す際は、一定期間の稼働の実績と成果実績から、見直していきます。 例えば、日々・毎週の業務の中で冗長化を目的とした役割変更を行うことが多くあります。 この結果、当初は「スピード」が速い方が良いと想定されていた役割も、実際は「正確性」の高い方が、効率的に仕事が進んだ。 当初は「システムの知識」が必要と想定していたが、実際には知識が要求されるシーンは稀であった、などといった気づきを得ることが多くあります。 このような実績から、改めて要件を見直すとよいです。
QCDSについて
QCDSとは、目標を達成する為にチームでコントロールすべき主要指標の頭文字を取った略語です。 「品質(Quality)、予算(Cost)、納期(Delivery)、範囲(Scope)」 関係者との共通認識は取るためには、QCDSの観点を踏まえて、高い解像度の目標地点を定めて、具体的な計画を作成していきましょう。 全てのQCDS条件が関係者側であらかじめ決まっている場合は、その条件を漏れなく確認するようにしましょう。 しかし多くのケースでは、一部の条件しか決まっていません。 例えば納期、予算は明確だが、品質、範囲は不明、といった一部条件は決まっていますが、その他の条件は流動的で決まっていないことも多くあります。 その場合は、自分たちから、その条件下で実現可能なプランを検討し提案をしていきましょう。 具体的なQCDSの指標は以下の通りです。
ナレッジの検索性向上方法
ナレッジ活用での最も大きな間違いは「ナレッジがたくさんある」ということです。 チームのためにナレッジは多くあるほど良い、たくさんあるナレッジの検索性を高めたい、と思うこと自体が間違いないのです。ナレッジは使われて初めて意味を持ちますので、ほとんど使われないナレッジを残しておく必要はありません。 こういった勘違いによるナレッジの膨張が検索性を下げ、結果ナレッジマネジメントが出来なくなるのです。 検索性を高めるための第一歩は「ナレッジを捨てる」ことです。 ▼検索性を向上させるためのアクション ①既存ナレッジを一覧化し、ナレッジの内容と利用頻度を確認します。 ②内容を精査します。 頻度が高いものは、拡充させます。 頻度が低いものは、最新情報を残し、古い情報はアーカイブしましょう。 この①と②を、定期的に行うことで、最新化され、検索性を向上させることができます。 ▼注意事項 誤って最新情報をアーカイブしてしまうことがあります。 最新情報が何なのかを知っているのは利用者です。そのため整理整頓する際は、担当を決めて進めるよりも利用者を中心に取り組む方が効率的に整理整頓を進めることが出来ます。 また、全ての情報を一覧化するには時間を要し、展開するまでに時間が掛かることがあります。 その場合は、利用頻度が特に高いナレッジから始めて、出来たものから展開するようにして下さい。
ナレッジの蓄積方法
ナレッジの蓄積は、以下の手順で行うと効果的です。 1.日々の経験や気付きを記録する まずは個人単位で業務遂行を通じて得た経験を、何らかの形で溜めていきます。 日々の業務の中で、「うまくいった、失敗した、ひやっとした、問題だと感じた、分からなかった」などの感想が大半になりますが、 メモでも構いませんのでとにかくしっかりと、残しておきましょう。 これをできていないと、一定期間のタイミングで振り返りを行う際に、まず思い出すことから始めないといけなくなります。 かなり非効率になってしまいますので、ぜひ経験や気づきを記録することを日々の習慣にするようにしてください。 2.振り返る 次に、蓄積した内容を振り返り、整理します。ナレッジ化にはこの工程がとても大切です。 なぜそうなったのかを分析し、こうすればうまくいく、こうすると失敗する、という命題形式の教訓に変換をしていきましょう。 3.チームで共有し、確認する 一定期間溜めた内容をチームで共有し、チームとして有用なものをチームのナレッジとして管理していきます。 これによって個人の気付きだけでなく、チームとしての学びにすることができます。 これらの活動は時間を取ることはとても難しいですが、サイクルが回り出すとチームに余裕が生まれ、仕事が格段にやりやすくなります。 4.関連ドキュメントに反映する 最後に、それらのナレッジをいつでも当たり前に利用できるものとして残します。 ステークホルダーに関することなら、ステークホルダー一覧にといった具合に本書で紹介されているドキュメントの中で関連するものを更新します。 繰り返し実行する作業に関する内容は、業務フロー図や手順書をアップデートすることで教訓を活かし、大きく生産性を上げることができます。 ナレッジは、活用されてこそ価値が高まります。ただし、何もフィードバックがないとそのナレッジの有用性や再現性を評価することができません。ナレッジを活用したら、「ここがうまくいった」「ここがうまくいかなかった」「このようなケースではうまくいく」など、 チームミーティングやナレッジ共有会などの場で、またはナレッジを共有するツールのチャット欄などで、書き込みによりフィードバックをするようにしましょう。 理想的なナレッジ管理の手順を記載しましたが、始めのうちは、まずはメモを残す、共有するだけでも良いです。 それだけでも後から同様の業務をする人にとっては大きな助けとなります。 最低限メモを残し、活用しながらブラッシュアップしてより活用しやすいナレッジにすれば良いのです。
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