日々の振り返りのコツ
振り返りは、ビジネスシーンだけでなく、普段の生活でもよく行われます。
例えば料理をするシチュエーションでは、想像していた味にならず、どこのプロセスがまずかったのか?と考えるシーンはよくあります。
何度かレシピ通りに作っていると、実は簡略化できる工程に気づくことがあります。
ビジネスシーンにおいても同じで、実際に計画に沿ってやってみると、想定以上に工数がかかってしまう、実は重要なプロセスが抜けていたなど、予定外のことがたくさん発生します。
このように実際に物事を進めていると、改善できそうなところに気づくことが多々出てきます。
つまり、より高い成果を生み出していくには、最初に決めた手順でなく、細かく修正をしながら進めることが大切です。
効率的に振り返りをするには、やみくもに振り返りをするのではなく、フレームワークを活用しましょう。
ここでは、YWTを紹介します。YWTは、やったこと(Y)→わかったこと(W)→次にやること(T)、と流れで振り返りを行えることが特徴です。
Y:今日やったことは何か。実績。
W:わかったことは何か。気づき。
T:次にやることは何か。改善点。
しかし、いざやってみると難しいため、それぞれのコツをお伝えします。
▼Y(やったこと)
上手くいかない事例としては、Yの粒度が荒いケースです。
例えば、今日は提案資料の作成を行ったとします。これを書き起こすと、
△ 提案資料の作成 できた/できていない。順調/遅延。など
〇 提案資料の作成 50%/順調
└ストーリーを作る 完了
└目次を作る 完了
└目次ごとのキーメッセージを作る 未着手
└必要なデータを収集する 未着手
粒度が荒いままだと、何ができたのか?できていないのかが?わかりづらく、次のWも振り返りがやりにくくなってしまいます。
具体的なタスクを洗い出すことで、実際の進捗具合が分かりやすくなります。
▼W(わかったこと)
Y(やったこと)に対して、「うまくいった」「うまくいかなかった」という振り返りだけで止まってしまうケースがあります。
そうではなく、そこから得た気づき、学び、ひらめきを、書き出すようにしましょう。
△ ストーリー作りは順調に進んでいる。しかし目次つくりは想定よりも時間がかかってしまった。
〇 目次つくりは想定よりも時間がかかってしまった。参考になる資料がなくて、自分で考えていたが、アイデアがなかなか出てこなかった。
1人で進めるのではなくて、困ったときは、上司に相談すればよかった。
うまくいった、いかなかった、という状況から、もう1段要因を考えてみるとよいです。
もう1段振り返るときのポイントは、why(どうして?)よりも、what(要因)は何だろう?と考えてみて、
「こうするとうまくいく」、「これをやると失敗する」というところまで掘り下げることがポイントです。
次のT(明日につなげられる改善のアイデア)に繋がっていきます。
▼T(次にやること)
W(わかったこと)から、工夫することを書き出しましょう。こちらも、具体的な内容が書かれないケースがあります。
△ 作業工程を見直す
〇 30分考えてもアイデアが出なかったら上司に相談をする。
このように、具体的に記載することで、次の日から何をすべきかが、ハッキリと見えてきます。
次の日の振り返りでは、このTで書いた上司に相談する、これが効果があったのかどうか、実際に相談しようとしたら、何が起きたのか、という振り返りを行っていきます。
このように、自ら考え、進めながら細かく修正を行うことが大切です。