魅せて 伝える 資料作成講座 ~第3回 魅せるコツ~
資料を魅力的で効果的に伝えるためには、視覚的な工夫が欠かせません。特に情報を視覚的にわかりやすくするための図解や、テキストに強調をつけるテクニックは、プレゼンテーションの成功に大きく影響します。今回の講座では、これらの「魅せる」ためのコツについて詳しく解説していきます。
〈目次〉
テキスト情報を図解やアイコン・イラストで可視化する・図解の型を活用する・適切なアイコン・イラストを用いる
テキストに強弱をつける・文字に色を付ける・文字のサイズを変える・図形を使う
まとめ
テキスト情報を図解やアイコン・イラストで可視化する
自分の考えや相手に伝えたいことは言葉だけでなく「情報を視覚化」することで情報の構造や関係性が明確になり、相手に伝わりやすくなります。
図解の型を活用する
複雑なテキスト情報は図解で簡略化することで、情報を理解しやすく記憶にも残りやすいという効果があります。以下のように「こういう表現したいときはこの図で表す」などの型を覚えておくと図の作成に取り掛かりやすくなります。
複数要素の関係性を表現したいとき
因果関係・変化:原因と結果、変化の過程を示す相互関係・やりとり:互いに影響を与える関係を示す対立関係・相反:対比や競合する要素を示す
物事の流れを表現したいとき
サイクル:繰り返される要素を示すプロセス:時系列の要素を示す
複数要素の重なりや共通点を表現したいとき
ベン図:共通点や重なる要素を示すオイラー図:要素間の関係を示す
複数の要素を比較・簡潔にまとめたいとき
表:情報を整理・比較する
数字の推移や割合を表現したいとき
折れ線グラフ:時間経過による数値の変化を示す
棒グラフ:異なるカテゴリの数値を比較する円グラフ:全体に占める割合を占める
適切なアイコン・イラストを用いる
アイコンやイラストはテキスト情報を補助する役割があります。また、文字だけの資料よりもアイコンやイラストの素材を加えたほうがより理解されやすく、記憶にも残りやすいという効果があります。資料に適切なアイコン・イラストを用いるには、以下のようなポイントを押さえましょう。
関連性をもたせる
スライドの内容とビジュアルは関連のあるものを選びましょう。
Point 適切なアイコン・イラストを選定するためには、連想ゲームをしてみよう
キーワードを分解して、適切なアイコンを探す手法があります。
テキストに強弱をつける
重要な要素はパッと見てわかるように強調することが効果的です。しかし、あれもこれもと目立たせてしまうとどこに注目すればよいのかわからなくなり逆効果になります。大切なのは「どこに注目させたいのか」を考えて強弱をつけることです。
文字に色を付ける
スライドのメインカラーまたはアクセントカラーで「重要なキーワード」に色を付けます。
文字のサイズを変える
「重要なキーワード」は思い切って大きくし、色文字や太文字と併用するとさらに効果的です。
Point 適切なアイコン・イラストを選定するためには、連想ゲームをしてみよう
図形を使う
スライドのメインカラーまたはアクセントカラーを使った図形の上に文字を置くとさらに強調度がアップします。
まとめ
3回にわたる「魅せて 伝える 資料作成講座」をお読みいただきありがとうございました。この講座で紹介した資料作成の前にやるべきことと魅せるコツを活用してぜひ実際のビジネスシーンで「魅せて伝える資料」を作成してみてください。
魅せて 伝える 資料作成講座 のまとめ
①資料を作る前に資料を使うシーンを想像する ・資料を見る相手は誰? ・相手にどんな行動を起こしてほしい? ・資料はどんな状況・環境で使用する?②文章を構造化して端的に伝える③図解・アイコンを使用する、テキストに強弱をつけて視覚的に伝える
▶▶第1回 きれいな資料を作るべき理由 はこちら
資料を作る目的は、多くの場合、相手に理解してもらい、行動を促すことです。しかし、情報が過多であったり、伝えたいポイントが散乱している資料だと相手の理解を得ることは難しいです。ではどのようなことに気を付ければ伝わる資料が作れるようになるのでしょうか?
▶▶第2回 資料を作る前にやるべきこと はこちら
資料作成において、資料の内容やデザインはもちろん重要ですが、実は資料を作り始める前に行うべき準備も大切です。しっかりとした準備をすることで、資料作成がスムーズに進み、より効果的なプレゼンテーションが可能になります。
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