目標を設定するコツ
〈目次〉
1. 目標を設定する理由とは?
目標設定とは、目的達成のために必要なプロセスや指針を明確にすることです。
新しい期の始まりに設定する会社が多いですが、苦手意識を持つ方も多いのではないでしょうか?
明確な目標があると、具体的なアクションや優先順位を設定する助けとなり、仕事の効率と効果を高めることができ、
チームの目標があることで全員が同じ方向を向き、進捗を把握しやすくなります。
一方、目標が曖昧だと効率が低下し、達成が難しくなってしまいます。
また、個人で明確な目標を設定することで、達成感や成長の実感を得られ、
次の目標への意欲や自信につながるため、モチベーションの向上も期待できます。
これらのことから、目標設定をするようにしていきましょう。
2. 目標設定を行うには
目標は、論理的に構造化し作成することで設定しやすくなります。
まずは目的を達成させるために、現状と比較するとどんなギャップがあるか洗い出してみましょう。
例 |
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目的 |
成し遂げようと目指す事柄 |
サービスサイトの利用満足度を向上させ、 リピート率を高めること |
問題 |
現状と目的のギャップ |
現在は利用満足度が35%と低く、 リピート率が10%に留まっている |
課題 |
問題を解決するために必要な事柄 |
ユーザーからのフィードバックを収集・分析し、 サービスサイトの改善につなげる仕組みを整えること |
目標 |
課題解決し目的が実現された状態を 具体的に表したもの |
来期までに利用満足度を70%以上に向上させ、 リピート率を30%以上にする |
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3. 目標設定のポイント
先述した通り、目標は明確にすることが重要です。
ここからは、目標を設定する時のポイントをご紹介します。
Point① 目標の中間地点も決めておく
目標が決まったら、そこに行くまでの中間地点と必要な要素は何か?ということも洗い出しておくことが重要です。
最終的な目標は立ててあるが、中間目標がないという状態だと、
順調に目標に向かっているかどうか分からず、期間におけるチームの活動が正しいかどうかも分かりません。
<例>
目標「3年後に自社スマートフォンの利用者数を現状の倍の100 万人にする」
1年後 利用者60万人。注力することは見た目を改修する
2年後は・・・
というように、最終目標からの単純な期間按分だけでなく、その期間の中で中間指標以外に何を達成するのか?
最終ゴールにたどり着くために必要な要素は何か?ということも洗い出して注力することを決めていきましょう。
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Point② KPIを設定する
KPIは顧客から求められる場合もありますが、ここでは求められるKPIが無い場合は、
「行動」と「状態」を可視化することで設定できます。
<例>
ある営業組織で1000万の売上金額、月10件の受注という目標を掲げている場合
1. 状態の可視化
「1000万円の売上」を「月10件の受注」で達成する
- 1件あたりの平均販売価格は100万円である必要がある
- 受注件数が順調でも、販売価格が低ければ目標は達成できない
⇒大型案件と小型案件の商談比率を考慮して適切なKPIを設定します。
2. 行動の可視化
営業チームが「月10件の受注」を目指す
- 受注数が見積もり提出数の1/3と見込まれる場合、見積提出件数は30件必要
- 見積提出には100件の商談が必要
⇒既存顧客のリピート率も考慮すると、さらに具体的な行動計画が立てられます。
このようにKPIを適切に設定することで、具体的な行動計画を立てやすくなり、効果的に目標を達成することが可能となります。
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4. 目標を達成するためのポイント
Point 目標設定はチームを巻き込みましょう
目標設定のプロセスにはチームメンバーを巻き込み、全員でアクションプランを検討することが大切です。
これにより、メンバー全体で目標の背景への理解が深まり、より一人ひとりが主体的に取り組めるようになります。
たとえ組織から目標が示されていて、チームで決められない場合でも、
達成方法や計画はチームで話し合い決めていきましょう。
現状の課題を分析し関係者と対話を重ねることで、最適な目標を設定しチーム全体の主体性と理解を高めることができます。
また、目標はチームで話し合い、少しでも達成を楽しみにできるもの・ワクワクできるものを選びましょう。
ワクワク感がある場合、チームのモチベーションとコミットメントを高め、良い活動に繋がります。
Point 目標の実現性をより高めるために
目標を明確にし、実現可能にしていくために「SMART」というフレームワークを活用し、目標に抜け漏れが無いかチェックしましょう。
意味 |
内容 |
|
Specific | 具体的である |
誰が読んでも分かるように具体的な表現や言葉で書き表す |
Measurable | 達成できたかを計測できる |
目標の達成度合いが本人も、チームや上司に報告する時も 分かりやすくなるよう内容を定量化して、進捗管理しやすくする |
Achievable | 十分に達成可能である | 希望や願望だけでなく、現実的に達成できる内容かどうかを確認する |
Relevant | 関連性の高いものである | 設定した目標が組織やチーム全体の目標とも関連しているか確認する |
Time-bound | 期限が定められている | いつまでに目標達成するのか、その期限が設定されているかを確認する |
5. 関連資料
▶▶【🎥動画】目標設定を「苦手なもの」から「働きやすくする手段」に変える方法 はこちら